　アンチェインアームズが発売され、ウロボロス以来の基本ステージで選択出来るシンドロームのミストルティンが追加されました。また、それ以外のシンドロームには「制限：－」・「制限：80％」・「制限：100%」・「制限：ピュアブリード」が１個ずつとイージーエフェクト４個。それと一般エフェクトとレネゲイドビーイング専用エフェクトがそれぞれ５個とイージー12個と大幅に増加。しかも凶悪なものもそれなりに多く、基本ステージの１年後の世界は魔境と言わざるを得ないです。

　そして本書の目玉のミストルティンは選択するとクリエイトアイテムを作る《神殺す刃》を経験点を消費して取得しなければならない武器・防具ありきのシンドロームでした。《神殺す刃》で作れるアイテムはアーキタイプと呼ばれ、17種類の武器・防具・ヴィークルから１つを選ぶ事になります。アーキタイプは近接武器やゴーレム、光線銃に武装防具など様々で〈ＲＣ〉で攻撃する物まであります。ただし「種別：アーキタイプ」の武器を装備したら武器が、防具を装備したら他の防具が装備出来なくなるので注意が必要です。リーサルシャインはテキストの違いから効果無し。ウロボロスで《神殺す刃》をコピー可能かは不明ですが、26ページのエフェクトアイテム：神殺す刃専用アイテムの説明で「ミストルティンのエフェクト《神殺す刃》の効果で作成できるアイテム」とあるのを根拠に判断するのが良さそうに思えます。

　担える役割は〈白兵〉・〈射撃〉・〈ＲＣ〉アタッカーにガード・カバー役。エフェクトの傾向としては《神殺す刃》を強化したり装備中に何らかの効果を得られる代わりに《神殺す刃》の侵蝕値が増える常時エフェクトが目立ちます。武器の攻撃力やガード値等は群を抜いて育ちますが、効果が大きい代わりに「種別：アーキタイプ」のアイテムを破壊してしまうものも多いので、欲張るとジャーム一直線です。アタッカーとしては高火力・装甲無視・ガード不可・範囲化等軒並み揃っていてピュアブリード向きに感じますが、《イデアホルダー》で取得できる《神殺す刃》にシンドロームの特性を与えられるアイテムが面白いので、クロス・トライも悪くないと思います。ドッジエフェクトと専用ユニークアイテムが無いのも特筆すべき点でしょうか。

　１年後の世界はカオスで笑え、ＮＰＣのレネゲイドビーイング専用の新シンドロームであるグレイプニル等も掲載されているので興味があればどうぞ。惜しむらくは表紙絵以外にしのとうこさんのイラストが無い点でしょう…。