光と影の願い

黒瀬アリス

序章 始まりと旅立ち

プロローグ1

「さて帰りましょうかユノ王子」



そういって私は騎獣を出そうとするがうまくできない


「…さすがに騎獣を出す気力は残っていないか」


騎獣の式神を懐にしまい少し残念そうにすると頭を撫でられた

「帰りは馬車で帰ればいいさ」



「そうですね」




…馬車で3日かうーん


「姫様、私が加護を与えれば1日に短縮できますよ」



「あ、そっか」




そういえば彼も式神が使えるんだから、馬車に加護も容易のはずだった



「一緒にいた時間が長いのに気づかなかったのかよ」

「姫様は従者のことなど一切興味ありませんでしたからね」

「わ、悪かったわね」



「さて行こうか、アナ」



私はユノ王子にエスコートされて馬車に乗り込んだ



「では参ります」



クロードの術式が馬車全体にかかると一気に加速する


「…本当に速いんだな」


「えぇ、そうね」


馬車で二人きりになることはなかったので何か話題を探そうとする

「そ、そういえば儀式が終わりましたので何かしたいことあります?」




「うーんそうだな」



正直二人とも生きて帰ってこれるとは思ってなかったからなとユノは首をひねる

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