第6話セントラル事件

...12月25日 セントラルビル上空...



ちょうどその日も綺麗な夜景がビルの屋上から見えていた。しばらく待っているとスーツ姿の男がきた。


その男は公安の刑事だった。

「言われた通り極秘データを持ってきただろう?これで渚と静音は無事に解放してくれるんだろうな?」


「ありがとう。もちろん君の奥さんと娘さんは返すよ。でも君には死んでもらうけどね!」


懐からピストルを取り出し発砲しようとした瞬間に冴島を視界から見失う。



探していると後ろから遅いよと耳元でささやくと同時に首元にナイフを突き付ける。


「ありがとう。」




そう言い、ナイフで心臓を突き刺した。




「さぁ、楽しもう。今夜は血のクリスマスだ!」



通気口から有毒ガスがビルの中に流れ込む。



そうしているとビルの中にいる人がもがき苦しみながら倒れていった。


一階の受付カウンターの女性が最後の力を振り絞って事件捜査班に電話をかけた。

そうしているうちにデバイスからヘリのパイロットに電話で合図を送った。


数十分くらいのじかんがたったころに屋上の扉が開く音がした。


振り向くとそこには浅岡洋一の姿があった。



「やぁ、いい血のクリスマスだね。」



「お前なんのためにこんなこと...」


「決まっているだろう?君たちが犯罪者を抑止するためにつくった。ゼロリバースシステムを破壊するためにさ。」



「ゼロリバースシステム何のことだ?」


と聞こうとした瞬間ヘリがこちらに近付いてきた。

「あぁ君は知らないんだっけ。ゼロリバースシステム通称心理犯罪識別装置。 捕食者(predator)を使い君たちが捕らえたあるいは殺した者を取り込み、そして取り込んだものの脳を新しい犯罪抑止力として機能させることでこの世界の秩序は守られている。」


そう冴島が言った。


「ならついてきな。君たちのいる公安の隠し部屋には今までの犯罪者の脳が保管されていると同時に犯罪の抑止力として働いていることを証明してあげるよ。」



「そう言うならついて行こう。」



そう言いヘリに乗り、品見川にこう言った。



「少しの間、頼むぞ。」



…公安地下 謎の部屋…




そのまま冴島について行くと何もないただ一色に塗られた部屋が最初にあった。



その部屋を抜けるとまた同じような部屋が何度も何度も続いていた。




ひたすら進み続けると鼠色に染まった部屋に扉らしきものはなく部屋にもなにもない。



冴島が周辺の壁を触り始めると一ヶ所だけくぼみがありそこを触れるとドアが開いた。




冴島が「やっと着いたよ。ここが心理世界ゼロリバースさ!」





扉の向こうへ進むとそこにはみたことがない人の形をした人形がいた。



「シンリセカイヘヨウコソ。ワタシハココノバンニン。」




といった。




…セントラルビル…





ようやくの思いで救出を終え、撤退しようとしたときにふと冴島の言葉を思い出した。






To be continued



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