第1カルテ 隣人の
今日も朝9時に診療所を開いた。開いたと同時に顔見知りの島の人達がやって来る。
今日は家の隣の山下さんが来る日。定期検診の日。
山下さんは私が小さい頃から可愛がってくれてる優しいお兄ちゃん的存在。
この島に私が診療所を作るまでは隣の島まで病院に行く為に通っていたそうだ。
だから私が医者になって帰ってきた時は大喜びしてくれたんだ。
ちなみに小さい頃から喘息持ちだったそうで今も定期検診を欠かせない。
「次の人呼んでもいいですか?」
「あ、はい。お願いします。」
看護師として働いてくれてるのは2人。どちらも私の幼馴染である。
次の人を呼んでくれて入ってきたのは山下さん。
「美久ちゃん、ごめんね。」
「いえ。今日はいつもの定期検診だよね?」
「うん、そう。後吸入器の中身が空っぽだから。」
「そしたら追加しておくね。じゃあ先に診察とかしてしまうね。」
呼吸音クリア、他に症状もないし大丈夫そう。そしたらネブライザーを今回出して終わりで大丈夫かな。
「今回の検診、特に問題ありませんよ。ではお薬出しておきますね。また来月の定期検診来てね。」
「ありがとう。美久ちゃんがお医者さんになってくれたお陰で隣の島まで行かなくて良くなったよ。」
「そう言って貰えて嬉しい。また家に遊びに行くね。」
「うん、待ってる。」
山下さんはそう言って診察室を出て行った。さてとまだまだ患者さんは沢山。頑張りますかね。
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