【6】ゲスさ以外は完璧な勇者

『金がねー!!』


『なんだよ、突然。そんなのずっとじゃねーか。私はもう半ば諦めてる。』


『諦めないで!金を稼ごう!』


『稼ぐって……お前、勇者としてのスペック高いんだから、それを利用しろよ。モデルも出来るくらいのイケメンだしよ。よし、私がお前をプロデュースしてやろうか?』


『というか、お前も自分のキャラを確立しろよ。俺なのか、私なのか、どっちだよ。言っとくけど、最早紳士キャラは存在しないからな。あと、その金の稼ぎ方は勇者としてのプライドが許せん。』


『じゃー俺キャラで。つーか、勇者のプライドとかいる?最低と罵られ、糞浚いさせられてる勇者だぞ!聞いたことねーわ。』


『そんな糞浚い野郎に負けたお前っていったい……』


『汚点ですわ。汚物から受けた汚点ですわ!だけどよ、お前の強さは本物なんだから、ダラダラと進んでねーで一気に討伐して進みまくれば?どーせ、お前を邪魔する奴なんて存在しねーんだから。金儲けなら、それが一番近道じゃねーの?』


『いや、それ、無理なんだよ。狩は出来ても、この任務アラートが鳴らないと先に進めない糞仕様なんだよ。』


『じゃー助けた相手からは金を取る。モンスター討伐アイテムも戴く。任務報酬も戴くってすれば金貯まるんじゃね?』


『お前……やっぱり魔王軍だな。えげつない事言いやがる。じゃー村の人達は地獄が続くだけじゃないか。俺より最低ですやん。』


『お前が村人からの報酬以外を奪わないからだろ。せめて、任務報酬くらいは受けとれ。』


『いらねーわ。別に毎日キャンプでもいいし。』


『結局……優男か!何だよ!この無駄な会話!作者さん、ネタ切れですか?』


『はい。ネタ切れです。終わらせて宜しいか?』


『バカか!ロイと作者!終わらすなし!頑張れよ!諦めないで!!じゃーな!作者!』


『ロイ!俺はサバイバル生活の勇者になるぞ!金貯めて荷馬車買うぞ!風呂桶作って荷馬車で運べば、風呂の心配もないじゃないか!』


『それだな!そうなると、もう1人仲間がほしいな。料理担当だ。』


 彼らはいったい何に向かって進んでるんだろう……

 最強のサバイバル王者?最強の魔王討伐パーティー?


 作者より一言。

『こいつらバカじゃね?』

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