労働法の基本のキ

とまと

第1話 キッカケ

 いつもの帰り道。

 いつものように地下鉄でカクヨムを読んでいた。

 八重樫探偵シリーズは、やっぱり私の期待を裏切らない。


 座る私の前に立った男性2人が、仕事の愚痴をこぼしている。

「雇用調整助成金の申請書類を作ってんだけどさ。申請しても半分も通らないらしいぜ」

「マジか」

「苦労して大量の書類作っても、ダメかもって思ったら虚しいわ」

「だな。無いわー」


 作品の舞台のバリ島から、現実に引き戻される。

 2人の話を要約すると、新型コロナのせいで休業させた社員に休業手当を支払ったので、雇用調整助成金の申請をするご様子。

(いやいやいや。 宝くじじゃないんだから。 申請してもダメだったのは、おそらく支給要件を満たしてないか、書類の不備だよ)


 その後も、源泉徴収簿じゃダメだから賃金台帳を作らなきゃとか、労働者名簿がどうとか、大きな声で話す2人。

(それって、法定帳簿だよ? 元々備え付けが義務付けられてるヤツ)

 コロナ休業から始まり、コロナ倒産、コロナ離職も、まだまだ落ち着かない昨今。

 事業主都合で休業したら、事業主は休業手当を支払う義務が有るし、従業員は休業手当を受け取る権利が有る。

 助成金は、事業主が支払った金額に対する助成だから、そもそも支払ってない場合は申請出来ない。

 

 労働法って、働く人を守ってくれるものだけど、意外とあまり知られてないのかも。

 働き続ける人も、退職する人も、知っておいて損は無いはず。

 そんな訳で。

 働く人が知っておきたい基礎知識を、書いてみようかと。

 


 因みに、法律家ではありません。

 労働法を専攻していた、会社の一事務員です。

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