SDのおっさんが恋したってよ。

トコマカシム

我が天使との出会い

第1話 出会い方は重要なのだと思う


「ひとめぼれしました。結婚してください」


初めて行ったスナックで初めて会った女の人に言うことばではない。


しかも土下座だ。なぜこうなったのか。


時をもどそう。



俺の名前は岡崎誠、32歳 M県S市で育ち地元の高専を卒業後、H県で働く某帝国重工の準エリート会社員でありアニメが好きなら特撮も好きアイドルも好き。


かといって、なんでものめり込みはするが熱しやすく冷めやすいのか何でも中途半端になってしまう。


そんな半端な人間である。


そんな半端な人間でも、続けていることが2つある子供の頃から続けている“野球”と“お気に入りのスナックに通うこと”である。


野球に関しては、自分で草野球チームを作り監督兼プレーヤーになってしまうほどだ。




まあ俺の話はこのくらいにして、土下座で求婚しそのあとは、ずっと俺が夢中になっていた天使との出会いについてみてみよう。



いまからもう3年ほど前の話になるか・・・




「ひらもとさ~んいや~もう飲めないっすよ~~」


「岡崎くん、もう1件だけいこうよ」


「あのスナックKBにいたチーママの真央があたらしくオープンさせたからさっ!!」


そういえば、チーママが最後の時、連絡先を交換してて、そんな宣伝してたな!?


「そうなんですね。じゃあもう1件だけですよ」




からからーん




「いらっしゃいませ~」


チーママのまおが挨拶をする。いや、もうママになったのか




「あら~ひらもとさ~んきてくれたの~」


「ざっき~もきてくれたのね~ありがとう」


挨拶もそこそこにママは女の子を呼んだ


「みずき~こっちきて~」




「は~い」


それがみずきと俺の初めての出会いだった。


恋愛としての出会いにおいては最悪の部類に入るだろう。 でも関係ない。かわいい。好きだ。結婚したい。好きだ。結婚したい。


この時、酔っぱらっていた俺は即座にこうお願いしたらしい。


「ひとめぼれしました。結婚してください」


しかも・・・


そこからの記憶はあいまいで気づいたら家のベッドで目を醒ました。


携帯のメッセージを知らせる画面にはみずきの文字


お仕事であるから当然なのだが、この時ほど夜の街のシステムがよくできていると思った。




戦々恐々としながら、みずきからのメッセージに目を通すと昨日の俺がどれだけ恥ずかしいことになっていたかがうかがい知れることないようになっていた。




【おはようございます。昨日とても楽しかったですね。このバイト始めてからかわいいとかは言われたことありましたけど、結婚してくださいって目の前で土下座されたのは初めてでした。また、岡崎さんといろんな話がしたいので必ずまた来てくださいね。浮気はだめですよ・・・めっ】



「どどど土下座~~~~」



いまでも、その時のことをおもうと我ながら頭が逝ってるとしか思えない。




土下座までなんて。まずい全然覚えていない。しかし、とんでもなくタイプでド真ん中ストライクであったのは間違いないと記憶してる。




多分これは、いつもの素人童貞によるひとめぼれ症候群が発症したようだ。




さて、どうしたもんか。。。



果たして、追いかける恋は成就しない呪いにかかった主人公岡崎は襲い来る様々な苦難・誘惑を乗り越え、土下座求婚の相手みずきと結ばれるのか乞うご期待







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