秘密の部活

楽園ロング

第1話送別会

「じゃあ、皆頑張ってね〜」

そう引退した先輩が締めると2年生の男子の先輩だけ残り他の僕らは家路についた。




次の日、部活に行くと唯一の男子の2年生の先輩がニコニコしながら近づいてきて僕を外に連れ出した。

「すっげぇぇぇやばかった」

「....へ?」

「あっ、そっか1年のお前は知らないんだったな。説明してあげよう。」

そう言うとちんぷんかんぷんしている僕を前に少し改まった様子で話し始めた。

「これは結構前から始まった習慣で......」

少し間を開けて静かに言った。

「3年生が2年生の初めてを卒業させる。」

「えぇえぇえぇえぇえぇ!!!!嘘でしょ!?」

僕は予想外の習慣を聞き声を張り上げてしまい、外に居た他の部活の人がこちらを少し睨んで来た。

「ちょっ、声が大きいって」

「あっ、すいません」

「そんで、相手はあっちが決めるらしい。あの送別会の後3年生の女子が声を掛けてくれてその人と一夜過ごす事になる。」

「えっ相手はあっちが決めるって事は僕が好きな先輩に選んでもらえなければ...」

「まあ、ドンマイって感じかな。そんな事にならない様に普段から喋ったりしておくといいぞ。ちなみに俺は1番好きな先輩が相手してくれたけど凄かったぞ〜」

その後練習が始まるまで延々とその日の感想を聞かされた。

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