百二十五話 「壁」

何度見ても

そこはあまりにも

高くて届きそうにない。

でもそこに手が触れられたら



きっと私は今までの

自分をはるかに越えられる。

そんなことはわかるのに

いつも手を伸ばせない。



決して意気地がなかったり

怠けてるわけじゃない。

むしろ頑張っているつもり。

でも、一向に近づけない。



生きていると、『現状維持』ではなく

変わることを強く求められる。

些細なことでも変わるって

すごいことだということが



いつの間にか忘れさられている。

高い壁に手が届いたと思ったら

当たり前のようにさらに高い壁を

作るように背中を押される。



自分を超えることは確かに

すごいことだよ。

でも、越えられたという

事実にも目を向けてあげて。



生きづらい世の中は

変えられなくても

自分自身と向き合うことは

きっとできるから。



それは辛い気持ちに

なる時もあるかもしれない。

でも、自分を知ることも

きっと意味があることだから。



一つの考えにとらわれないで。

あなたの前には、たくさんの道があるのだから。

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