六十五話 「理解する」

「自己理解」って簡単に言わないで。



突然、ある時になると

自分のことを

理解してと言われる

ようになるんだ。



わからなくて、人にまず聞いてみた。



すると、「自分と他人なら

どっちが理解しやすい?」

って、逆に

聞き返された。



私はその質問を

「意地悪だな」って感じた。

だって、それは「自分」と

言われる誘導尋問みたいだから。



そもそも自分と他人は

全く別の生き方を

してきたのに

どうして比べられるの?



ねぇ、何をもって比べたらいい?



別の人は、こんな風にも言った。

「あなたのことは

あなたが一番

わかるよね?」って。



それは、ただ問題を

丸投げをしてるだけだよね?

本当にそんな風に

思ってないよね??



自分のことがわかれば

今まで苦しんだり

悩んだりしてこなかったって

私は思うよ。



自分でも手に負えない

感情があるから

人は立ち止まる

のだと思う。



簡単に理解する

のじゃなくて、

わかったふりを

するのでもなくて



ちゃんと向き合う

時間をとった先に

自己理解があると

私は思うんだ。




自分を理解することは

簡単なことじゃないよ。



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