五十九話 「傷」


自分を傷つけても、何も得られない。



失敗をするたびに

自分を責めて

後悔をした。

自分はダメだと思った。



もう失敗しないように

さらに頑張った。

でもそんなに簡単に

失敗はなくならなかった。



失敗と努力の繰り返し。

たくさん自分に

ひどい言葉などを

投げつけて傷つけた。



体も心を

ボロボロになっていった。

でも私にはこんな

生き方しか知らなかった。



ある日、大切な人に言われた。

「あなたの成功の

ハードルは高すぎ。

もっとハードル下げていいんだよ」



ハードルが高すぎる

なんて考えたことなかった。

失敗は絶対ダメだと

思っていた。



でもそう言われて

なぜか心が軽くなった。

苦しくなるまで

頑張らなくていいだよね?



いきなりハードルを

下げることはたぶん

できないと思う。

生き方を変えるのは大変だから。


 

でもきっとハードルを

下げることで

もう失敗の数を数えて

泣かなくてすむんだよね?



きっと自分自身を傷つけることをいつかやめられるよね


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