五十二話 「バレンタイン」

今までイベント事

なんてあまり

やってこなかった。

そんなに楽しみじゃなかった。



だって名前が違うだけで

私にとってはいつもと

同じ日常で、特に

特別じゃなかった。



過去に恋人がいてた時

イベント事をやっても

その人の喜ぶ顔を見ても

私の心はちっとも動かなかった。



でも、あなたは違った。

正直イベント事をやろうと

初めて言われた時は

そんなに乗り気じゃなかった。



また、いつもと同じだと思ってた。

でも、あなたは根気よく

私が楽しめるようにと

工夫を凝らして、向き合ってくれた。



こんな人初めてだった。

私のことを真剣に

考えてくれるなんて

信じられない出来事だった。



私は自分に自信が

なかったから

自分のことはそんなに

重要視してなかった。



自分のことは、どうでもよかった。



あなただって

自分に自信がないのに

私には「自信を持って」と

言うのがなんだかおもしろくて



私は自然と笑顔になってた。

そして、あなたの喜ぶ顔が

あまりにも純粋で

輝いて見えたんだ。



一緒にイベント事を

やっているうちに

私も楽しんでいいんだと

心の重しがやっと落ちた。



今ではあなたと同じぐらい

イベント事が楽しみに

なっているよ。

本当にありがとう。




愛を込めて

ハッピーバレンタイン。

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