睡眠学徒
ろくろだ まさはる
はじめに
いつの頃からだろうか、ここ最近夢を見ない。
私にとって、夢を見るのと睡眠をとるのは別の話で、
夢を見たいときは、左半身を下にして寝ると高確率で見れたのだが、
最近はそうもいかない。
何故だか、見ようと思ってみた夢は内容を覚えている事が多く、
エンターテインメント性が高く、面白いものが多い。
そして結構小説のネタになる。
いや、ネタになるどころか話ができている場合も多いので、
夢ならではの荒唐無稽さを残しつつ、辻褄を合わせる事ができれば、
普段考えているネタより数倍面白いものができるから不思議だ。
恐らくは、抑圧されている部分が夢では解放されているのだろう。
まったく、どれだけ普段ストレスを抱えているのか。
だけど、その夢を最近見ることができない。
ただ、なんとなく理由に察しがついている。
睡眠に質を求めたからだ。
ネットで読んだかテレビで見たか、情報の出処は忘れてしまったが、
布団に入って5分以内に寝てしまう場合、
それは安眠とは言えず、むしろ寝落ちだという。
それまでの私の睡眠は、「眠い」「布団に入る」「即寝る」といった流れで、
椅子に座って寝落ちするのと何ら変わりない睡眠への入り方だった気がする。
寝てる感じはあるが、確かにある程度しか疲れが取れていない。残っている感じがする。
それに、なんというか夜の時間を有効に使いたいとの思いから夜更かしが多く、
睡眠時間を削ってでも、好きな事を優先させ睡眠を蔑ろにしてきた。
年齢を重ねれば如実に実感する事だが、それでは明らかに睡眠時間が足りない。
いや、足りないというより回復しない。
そして、回復しないどころか逆にダメージを受けている印象だ。
これでは不味いと思い、どこかで得た情報から「布団に入って5分は起きている事」
これを実践する事にした。
個人的体感だが、この方法を実践してからは確かに起きてすぐの行動力が違う。
微睡む時間が少なく、意識が明確で次の行動に移るのが楽になった。
ただ、その代わりに夢を見なくなってしまった。
質の良い睡眠をとりつつ、夢を取り戻したい。
その為に私は、睡眠について自分で試行錯誤する事にした。
ついでにエッセイにすれば、ネタになって一石二鳥なのだから。
この作品は、私が良き睡眠をとりながら、夢を取り戻そうとする睡眠日記の様なものです。
宜しければお付き合いください。
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