私、吉野英玲奈。魔法使いになりました。異世界の魔王を倒すために頑張ります。でも私の上司は第4魔王です。
岩崎耕平
第1話 ステータスオープン 怪しいお姉さんにナンパされました。
《登場人物》
本屋からの帰りにコンビニに寄ろうと思っていたが、5mほど後ろに一人の女性がぴったりとついて来ている。
さっきの本屋で、ちらっ、ちらっと私の事を何度も見ていた女性だ。
信号で止まっていると、その女性がすぐに追いついて来て、
「こんにちは、英玲奈さんさっき本屋で会いましたね。」
と、いきなり話しかけられた。(そう、私の名前は、
全然知らない人。何故名前を知ってるの?
とっても怪しい・・・。
「さっき買った本って異世界ものですよね。好きなんですか?」
どんどん話しかけてくる。ますます怪しい・・・。
信号が青になった。急いで渡ろうとすると、
「ねぇ、その辺でお茶でもしません?」
いきなりナンパされた。しかも同性の女性に。
あらての勧誘・・・?
しかし、その女性の容姿はまさに完璧、同性だが惹き込まれそう・・・。
という事で、ついついその怪しい女性について来てしまった。
「私の名前は五十嵐静香、よろしくね。」
ここはケーキが評判の洒落たカフェ。割り勘なんてことは無いよね・・・。
「何でも好きなもの頼んでいいよ。ここのケーキは美味しいよ。あっ、当然、私の奢りだから。」
「でね、ちょっとお願いがあるのよ。異世界大好きな吉野英玲奈さんに。」
キター、絶対何かあると思ってたわー。
でも、異世界大好きなって形容詞ついてるし、転生でもさせてくれるんなら、何でも言うこと聞いちゃうし・・・。
「転生じゃないけどね、異世界転移よ。転移。」
えっ、私今しゃべった?えええっー!
「何でも言うこと聞いてくれるんなら、話は早いわ、これからどうかしら?」
えええっー!何なのこの展開!
私の思っている事、読まれてるの、見えてるの?えええっー!
「さあ、行きましょう。」
えええっー、でもまだケーキが半分以上も・・・、ケーキが・・・。
無理やり店から連れ出され、車に強引に乗せられた私・・・。
着いた所は何やら高級そうな超高層マンション。
「さあ、行きましょう。ここの最上階よ。」
またまた、強引に引っ張られエレベーターで最上階に。
60階建て高層マンションの一室に入ると、何も無い。
テーブルと二つの椅子があるだけ。
「あのー、何も無いんですけど・・・。」
初めて言葉らしい言葉を発した私。
「いいのよ今日はね。必要なものはこちらで全部用意しとくから。」
「座って。お茶も無いけど。」
「まずはこれを見て頂戴。」
と、一枚の紙を渡された。
えっ、今どこから出したの?何も持ってなかったよね。
渡された紙には・・・
紙には・・・
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ステータス
【名前】
【種族】 人類
【年齢】 17歳
【性別】 女性
【職業】 未定
【称号】 無し
【レベル】 0(獲得済みの経験値 0 / 次のレベルに必要な経験値 100)
【HP】 現在のHP 5 / 最大HP 5
【MP】 現在のMP 0 / 最大MP 0
【攻撃力】 2
【防御力】 2
【敏捷性】 21
【知力】 47
【運】 38
【魔力】 0(未開発魔力 255)
【魔力防御力】 0(未開発魔力防御力 455)
【魔法】 無し
【スキル】 無し
【ユニークスキル】 無し
【加護】 無し
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と、印刷されていた。
「さて、これからが本番よ。」と、彼女。
「手を出して。」
言われるままに手を出すと。
「まずは握手ね、これから宜しくね。」
握手の時、びりっと電流が走ったような気がしたが・・・。
「何も問題ないみたいね。」
「さあ、いよいよ最初のイベントよ。私の言った通り言ってね。」
「ステータスオープン」
うわぁー、キター。
「さあ、言って!」と、彼女。
覚悟を決めた私は、息をちょっと吸い込んでから、
「ステータスオープン」と叫んだ。
《あとがき》
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