私、吉野英玲奈。魔法使いになりました。異世界の魔王を倒すために頑張ります。でも私の上司は第4魔王です。

岩崎耕平

第1話 ステータスオープン 怪しいお姉さんにナンパされました。

《登場人物》

吉野英玲奈よしのえれな 主人公(高校2年生 17歳)

五十嵐静香いがらししずか【種族】人類(第4魔王、今は第4使徒という事になっている。)




本屋からの帰りにコンビニに寄ろうと思っていたが、5mほど後ろに一人の女性がぴったりとついて来ている。

さっきの本屋で、ちらっ、ちらっと私の事を何度も見ていた女性だ。


信号で止まっていると、その女性がすぐに追いついて来て、

「こんにちは、英玲奈さんさっき本屋で会いましたね。」

と、いきなり話しかけられた。(そう、私の名前は、吉野英玲奈よしのえれな。高校2年生だ。)


全然知らない人。何故名前を知ってるの?

とっても怪しい・・・。


「さっき買った本って異世界ものですよね。好きなんですか?」

どんどん話しかけてくる。ますます怪しい・・・。


信号が青になった。急いで渡ろうとすると、

「ねぇ、その辺でお茶でもしません?」

いきなりナンパされた。しかも同性の女性に。

あらての勧誘・・・?

しかし、その女性の容姿はまさに完璧、同性だが惹き込まれそう・・・。


という事で、ついついその怪しい女性について来てしまった。

「私の名前は五十嵐静香、よろしくね。」

ここはケーキが評判の洒落たカフェ。割り勘なんてことは無いよね・・・。

「何でも好きなもの頼んでいいよ。ここのケーキは美味しいよ。あっ、当然、私の奢りだから。」


「でね、ちょっとお願いがあるのよ。異世界大好きな吉野英玲奈さんに。」

キター、絶対何かあると思ってたわー。

でも、異世界大好きなって形容詞ついてるし、転生でもさせてくれるんなら、何でも言うこと聞いちゃうし・・・。

「転生じゃないけどね、異世界転移よ。転移。」

えっ、私今しゃべった?えええっー!


「何でも言うこと聞いてくれるんなら、話は早いわ、これからどうかしら?」

えええっー!何なのこの展開!

私の思っている事、読まれてるの、見えてるの?えええっー!


「さあ、行きましょう。」

えええっー、でもまだケーキが半分以上も・・・、ケーキが・・・。


無理やり店から連れ出され、車に強引に乗せられた私・・・。

着いた所は何やら高級そうな超高層マンション。

「さあ、行きましょう。ここの最上階よ。」

またまた、強引に引っ張られエレベーターで最上階に。


60階建て高層マンションの一室に入ると、何も無い。

テーブルと二つの椅子があるだけ。


「あのー、何も無いんですけど・・・。」

初めて言葉らしい言葉を発した私。

「いいのよ今日はね。必要なものはこちらで全部用意しとくから。」


「座って。お茶も無いけど。」

「まずはこれを見て頂戴。」

と、一枚の紙を渡された。

えっ、今どこから出したの?何も持ってなかったよね。


渡された紙には・・・

紙には・・・


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ステータス

【名前】 吉野英玲奈よしのえれな

【種族】 人類

【年齢】 17歳

【性別】 女性

【職業】 未定

【称号】 無し


【レベル】 0(獲得済みの経験値 0 / 次のレベルに必要な経験値 100)

【HP】 現在のHP 5 / 最大HP 5

【MP】 現在のMP 0 / 最大MP 0

【攻撃力】 2

【防御力】 2

【敏捷性】 21

【知力】 47

【運】 38

【魔力】 0(未開発魔力 255)

【魔力防御力】 0(未開発魔力防御力 455)


【魔法】 無し

【スキル】 無し

【ユニークスキル】 無し

【加護】 無し

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と、印刷されていた。


「さて、これからが本番よ。」と、彼女。

「手を出して。」

言われるままに手を出すと。

「まずは握手ね、これから宜しくね。」

握手の時、びりっと電流が走ったような気がしたが・・・。


「何も問題ないみたいね。」

「さあ、いよいよ最初のイベントよ。私の言った通り言ってね。」

「ステータスオープン」

うわぁー、キター。

「さあ、言って!」と、彼女。


覚悟を決めた私は、息をちょっと吸い込んでから、

「ステータスオープン」と叫んだ。





《あとがき》

現在までの登場人物

吉野英玲奈よしのえれな 主人公(高校2年生 17歳)

五十嵐静香いがらししずか【種族】人類(第4魔王、今は第4使徒という事になっている。)

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