風
勝利だギューちゃん
第1話
クラスに不思議な男の子がいる。
誰とも会話することもなく、群れる事もなく、1人でいる。
誰も彼に興味がないし、彼も誰にも興味がないようだ。
いつも、窓の外を見ている。
視線の先には、青い空が広がっている。
そのキャンバスには、白い雲が描かれている。
まるで、ひとつのアートだ。
というのは、ありがちな話。
私は彼と話す機会を得た。
文化祭で模擬店で、喫茶店をやることになり、私と彼とが買い出し係になった。
友達は、私に対して、あわれんでいたが、私はむしろ、ラッキーだった。
彼の事が少しはわかるかもしれない。
もし、それが出来れば、何だか得した気分になった。
当日、彼と駅で待ち合わせをして、買い出しに行く。
どうして、私と彼が選ばれたのかは、「他に役に立ちそうにないから」というのは、
後に知ることになる。
でもそれが、私にとっては、好都合だった。
駅に着くと、彼が来てた。
私は、歩み寄って、彼に声をかけた。
「こんにちは」
「・・・どうも・・・・」
彼はそれっきり、一言も発しなかった。
喫茶店では素材が大事となる。
私は、スーパーで買おうとしたが、彼はそれを拒む。
「どうしてたの?スーパーのほうが安いよ」
彼は首を横に振る。
「じゃあ、どこで買うの?」
彼に尋ねると、彼は無言で合図をした。
なぜだろう?
彼の意思が、伝わってきた。
彼の後を着いて行くと、そこは・・・
牧場?
かなり歩いた気がするが、そんな感じはまるでなく、疲れさえ感じなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます