第2話

学校は楽しい。

特に会いたくないクラスメートがいるわけでも、嫌なことがあったわけでもない。友達だっている。


でも、何故だろう。

制服に着替えていると泣きたくなる。


学校は嫌じゃない。だけど、行きたくないなと思う。


何故かは本当はわかっている。


自分の意見を聞かれるから。

いつだって私はうまく伝えられない。誤解されて、良かれと思って相手は私が嫌なことをしてしまう。良かれと思ってしてくれていることだから、嫌だって言えない。相手の親切心を踏みにじってしまうから。

何か嫌なことをされたときだってそう。

私が発した一言で状況をもっと悪くしてしまうから。逆に相手を傷つけてしまうから。

だからどんなに嫌でもやめてって、その一言が言えない。


傷ついた心を抱えて、自分の気持ちは授業中にノートに書きなぐることだけでしか表せない。


傷つきやすいくせにえにくくて、絶えずにぶい痛みを持つ心が私にはどうしても重たくて。




叶うなら、心臓ごとててしまいたかった

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傘なんかいらない 早川琳音 @rinne0w0

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