生中夢(夢の中で生きる)

kagerin

第一章 時代

第1話・序章


体が揺れている。


それで俺は目を醒ましたが、真っ暗な闇で何も見えなかった。


まだ外は深夜なのだ。

揺れているのは体だけでは無い、家のあちこちが激しい軋み音を立てて空気そのものも揺れている。


地震だ・・それもかなり大きい。


ゴオーーーっという地の底からあがる様な不気味な音が聞こえて、屋根を支える柄柱がコトコトと鳴っている。


ヤバい!。


この家は安普請で耐震性などは欠片も期待出来ない家なのだ。とりあえず雨風を凌げるだけの仮設の家だ。


俺は咄嗟に寝具ごとベッドから転がるように降りた、いや落ちた。ベッドを楯にして横に身を潜めたのだ。

同時に上から大量の物が降ってきた。そして全身に強い衝撃と圧迫感があって意識が途絶えた。

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