第7話
約束の日、俺は蒼が入院している病院に蒼を迎えに行った。病室前の廊下につきかけたとき、看護師の話し声が聞こえた。
「蒼くん、もう長くないのに元気っていうか、明るいって言うか。」
「あ、わかる。私もそれ思ってたの。聞けば、余命宣告受けた時も、そんなに動揺しなかったみたいね。」
「え、そうなんだ。なんか...ね...。」
確かにそうだ。あいつが医者から言われた次の日、あいつの見舞い行ったけど、いつも通り、いやむしろいつもより明るかった....?
まさか、そんなわけないよな。元々何に動じないというか、あまり自分の周りには興味がないような性格だったが、自分の命は流石に蒼も気にするだろ。
などと色々なことを考えていたら、聞こ覚えのある声が聞こえてきた。
「新、新、おい?」
「え、あ、蒼?」
「やっと気付いた。何してんだよ、看護師さん心配してたぞ?新くんが何か考えたまま動かないーって。」
「悪い、別に大したことないんだけど。」
「そっか。じゃあ早く行こう。」
「おう。」
そして俺らは病院を出た。
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