第4話
俺はどんな顔をしてた?
蒼がもう長くないことは、うすうす勘づいていたし、実は蒼の母親から2週間ほど前から聞いていた。
蒼の母親からそれを伝えられた時、数秒、何も考えられなくなった。
でも、その後、心臓が波打つのが妙に早くなった。
あれは蒼を失う恐怖とか、悲しさから来るるものとかそんなものじゃなかった。
それが何かはわからないが、もっと気持ちの悪いものだった。
さっきそうから聞いた時も正直、吐きそうだった。
けど、なんだろうあの高揚感は。
自分がどんな顔をしていたのかはわからないが、あいつに見せれる顔ではなかっただろう。
俺は足早に病院を出て家に帰り、自分の部屋に入って、部屋の鍵を閉めた。
1人になった途端、何故か笑いが込み上げてきた。
俺は気付いてしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます