第217話
魅夜は問い掛けながら地面を蹴り、逃がさない為に攻撃を仕掛けた。周囲を移動し続ける魅夜の動きは、残像が見える程の速度で移動している。相当の速さだと理解出来るが、焔鬼は目を細めて口角を上げて呟いた。
「答える義務は無いな」
「っ!?」
移動を繰り返していた魅夜だったが、焔鬼が作り出した炎蛇を見て距離を取らざるを得なかった。
「ほぉ、流石に鼻が利く。炎蛇を見て距離を取るとはな、正解だ」
「……」
焔鬼が作り出す炎蛇は、標的と定めた者を自動的に追って捕縛する。捕縛された標的は身動きが取れなくなり、やがて死に至ってしまう事を魅夜は理解しているのだろう。
物陰に身を隠しつつ、焔鬼を見失わないように目を細める。そんな視線を受ける焔鬼は、小さく笑みを浮かべて片腕を横に薙いだ。
「炎蛇よ、奴を捕らえて連れて来い」
「っ……!」
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