afterstory 偽りの虚無

帰ってきてからエクステラの様子がおかしい。あれほど私の邪魔ばかりしてたのに。

エクスバースはエクステラの部屋をこじ開けた。

「いつまで後悔してる、後悔はなかったんじゃないのか?」

「あのね、エクスバースちゃん、私が後悔してるように見える?」

「嫌なほど活発だったお前が長時間ひきこもってわんわん泣いてるのを見て誰が違うと言えるんだ。」

「別にエクスバースちゃんはそっちの方がいいんでしょ。私がいない方が。」

「お前がいない方がいいが、それはそれで…だな。その…寂しいというかつまらないんだ。」

「ハハ、それならそれでいいんじゃない。」

「とにかく!お前を皆が心配する。早く立ち直れ。それだけだ。」

バタンと扉を閉めた。


「後悔ね…。私は偽りの自分に偽りの世界、それに…偽りの存在なんだから。全部、余計なことまで思い出しちゃったから。」

「お兄ちゃんはいつか本当の私を選ぶのかな?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る