おちょくり?裁判顛末記 ~相手方弁護士を訴えた!
与方藤士朗
プロローグ
第31話 この裁判で得られること ~ プロローグに代えて
この「小説」ともつかぬドキュメンタリーですが、どうやら異様な人気も出てきたようですので、これより、もととなった書込みの裁判の記録もこちらでまとめていくことにします。
近い将来、書籍化できたらいいかなとも、思っております。
この裁判と元となった裁判が行われたのは、今からちょうど10年前のことです。
もっとも、今この原稿を書いている7月には、すでに終わっていたのですが、それは、まあ誤差の範囲ということで、無視してください。
さて、この裁判のきっかけとなったのは、私が当時運営していた(今は書込みを停止していますけど)ブログに書いたある記事がきっかけでした。
私の住んでいた養護施設のある学区のことを書いたところ、いつも書き込んでくる人物が、かなりしつこく絡んできたのです。最初は温厚に対応していましたが、あまりにしつこくなるので、コメント欄を閉鎖したところ、メッセージ欄を使って聞き出し行為をしたりするようなことまでし始めたので、そりゃあ、怒るわ。
で、やんわりと抗議したら、「トモダチになってください」という鳥を描いた絵をつけて、さらに絡んできました。
仕方ない。
いろいろな手を使って、その人物を特定しました。
私の知っている人でした。ただし、現在は遠隔地に住んでいる。
それなりの仕事をしていて、結婚もし、子どもさんもいる人物でした。
結果的には、その年の年末に訴え、年明けに答弁書を送ってきた弁護士に対しても、思うところあって訴えを提起した。
その裁判が、ここで紹介する「おちょくり裁判」です。
結果的にはこちらのからめ手が功を奏したのか、取下げに応じて、この裁判も又、もとの裁判同様終わりました。
当時は今ほどネットの書込みによる裁判が出ておらず、警察などと協議しても芳しい反応は得られませんでした。本来なら、検察庁に告訴状を出してもよかったのですが、そこまですると大げさになりかねないので(実はそれをしたこともあった)、ともかく民事でまずは相手を叩きのめすことに集中。刑事事件にこそならなかったものの、書込みの内容いかんでは、そうなってもおかしくない事案ではありました。
それから10年。
今ではネット上の誹謗中傷や書込みに関しての裁判も一般的になりつつあるようです。とはいえ、それはどんな形で進むのか、また、どんな形で進めていけばよいのか、そういうことを示す本などがどれだけ出ているか、そんな情報がどれだけ出回っているのか、私はその全貌を完全には把握してはおりませんが、何はともあれ、ネット上で表現活動をされている人たちや、SNSなどで情報発信を常日頃されている方々のために、私のこの経験がお役に立てればと思い、この「小説」をたちあげた次第です。
弁護士まで訴えるとは、余程のことだなと思われるでしょうが、法学を少しでも学んでいれば、存外対処できることです。そうでなくても、裁判というシステムを知ることで、対処できる選択肢も増えることは間違いありません。
もっとも悲観的な状況を想定し、最も楽観的な手法で対処せよ。
そんな言葉がどこかにあったように思いますけど、この手の問題への対処の基本は、まさにそこにあります。
ノウハウ本的に読んでいただくもよし、ひとつのエンターテイメントとして読んでいただくもよし。
拙文が、皆様の人生や日々の生活にとって少しでもお役に立てれば、幸いです。
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