僕が恋した咲綾さん

佐々蔵翔人

はじめに

「僕はいつもの電車に乗っていた」

僕の名前は早本琢磨はやもとたくま17歳で神奈川県に住んでいる。高校は多摩川を挟んだ東京の蒲本学園学校に通っている。僕は小さい時からあることに悩まされている。それは「鼻炎」に悩まされていて毎日ティッシュとマスクは必需品となっている。小さい時から走ることが好きで一年中黄金色に日焼けしており、鼻炎で鼻だけ赤くなることから冬の季節に周りからはこうよばれている。

「赤鼻のトナカイ」

ある日僕はいつものように京横線電車に乗っており電車は信号が変わりアナウンスで安全確認のため一時停止しておりますと流れた。電車の中で僕は1人でそわそわしていた。それは途中の須谷駅で川道線乗り換えをしなくてはならずいつもならば次の電車が発車するのに10分とゆっくり移動することが出来るが、安全確認で電車が止まると乗り換え時間5分、それで済めばいいが場合によってはもっと短くなることがあるので一刻も早く電車が動くことを願っていた。そして何事もなく信号が赤から青に変わり電車が動き出した。

いつもより5分遅れで乗り換えの須谷駅に到着し、僕はドアが開いた瞬間人混みをかき分け一心不乱に走る。後ろのポケットには大量のポケットティッシュを入れていたが入っていた時に落とし、微かに声が聞こえたが気にもとめずにおり、電車に乗ることだけを考えていた。走ったおかげで電車には無事に乗れて最寄り駅の湯本町駅、そして学校にも間に合うことが出来た。この電車に乗らなければ次の電車は15分後でチャイムがなるギリギリになりいつもそれだけは避けようといつも思っていた。

次の日僕は昨日と同じ電車に乗っており、須谷駅で降りようと準備をしていると1人の女性が声をかけてきた。昨日ティッシュ落とされて渡そうと思ったのですがすごい急がれてる感じで渡せなくて今日になってしまってゴメンなさいと謝ってきた。僕はありがとうございますと言いキレイな女性と話せて嬉しいと思い学校に向かった。授業が終わり陸上部の練習をしていて家に帰ろうと電車に乗るとそこには今朝ティッシュを渡してくれた彼女が乗っていて僕は話しかけた。今朝はティッシュ渡してもらいありがとうございます。昔から鼻炎でティッシュが必需品なので助かってます。僕は勇気を振り絞り彼女にティッシュを拾ってくれたお礼をしたいのでカフェに行かないかと誘うと彼女にニッコリ微笑み誘いを了承してくれ、僕と彼女はコーヒーとサンドウィチを注文し席に座り彼女は僕に話しかけた。

彼女は改めて自己紹介するね。

近藤咲綾こんどうさあやで20歳、同じ電車の沿線にある小森女子大学の演劇部に所属し、最寄り駅の小森駅まで通っていた。僕が乗り換えの須谷駅で走って乗り換えをしていることを目撃されていた。僕も自己紹介を済ませて陸上部に所属していることを伝えると咲綾も昔陸上をしていたことから意気投合した。話を聞いていると咲綾も僕と同じ港南駅で僕は咲綾さんに気づいていなかったが咲綾さんは僕のことを気づいてみたい。

高校生の僕は朝練がある時とない時にもよって乗る電車は変わらないが基本的に乗る時間は同じ。大学生の咲綾は高校生の僕とは違い、授業が朝からの日もあれば昼だけの時、はたまた授業がない日もあったりする。

僕は咲綾さんともっと仲良くなりたいと思い連絡先を交換したいと咲綾は快く受け入れ、そして互いに連絡先を交換し家に帰った。

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