第3笑 悪夢と悪夢と灰

朝、ふと眼を覚ました。

「うわ! やべぇ! あのあとこのまま寝ちゃった!」


そういうと、今度はパッと時間をみた。すると、朝9時だった。


「はあ!? 9時!? 遅刻じゃん! これ絶対昨日の変なやつらのせいじゃん!」


すると、今度は部屋の扉か勝手に開いた。


そこには、昨日の猫とウサギとカバがいた。そして、部屋に入ってくる。

3匹は怖い顔をしてして顔を近づけてくる。

それに対して、風信はびっくりしてベッドの隅に後退りした。

だが、3匹は負けじと近づけてくる。そして、3匹は話した。

「もう朝だぞ〜! 遅刻だぞぉ〜!」


「ひぃぃい〜!! 助けてぇぇぇぇ!!!!」

猫とウサギとカバの3匹に襲われると思った風信は、びくびくしながら目を瞑った。


そこで、パッと目を開けガバッとベッドの布団から起き上がった。

「うわ〜!! 助けて!」


風信はベッドに座っていた。


「え? 俺は……一体?」


どうやらさっきのは夢だったようだ。


すごい悪夢だ。


「は、ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」


風信は夢だとわかると、微かに高笑いのような変な笑い方をした。

ひたすら笑ってると、部屋の扉がガチャッと開いた。


「かぜくん」


来たのは、お母さんだった。


「ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは母よどうしたんだい?」


「かぜくん、あんた遅刻するよ」


ピッキン………


風信は凍り付くように、または石のように白く固まった。


朝、8時40分


風信はあの後、急いで支度して家を後にした。そして、走った。風信は風を切るように走った。

後、20分で授業が始まる。幸い、ホームルームは谷武高校では授業が終わって昼ごはんを食べ、掃除をした後に行われる。そして次の授業が始まる。終わりは大体、15時00分には全てが終わる。


ただ、問題がある。 


それは、『遅刻届け』というシステムがある。

1科目につき4回その『遅刻届け』を出すと、強制的に単位を必然的に失くなる。落とされてしまう。しかも、2年に進級するとその科目を1年の後輩たちと一緒に受けなければならない。

だが、生徒たちは、3回のギリギリ遅刻する人が続出しているという。


風信は必死に走った。


「くそぉぉぉ!!!! 遅刻するうぅぅ!! くそ! あんな夢見たせいだ!」


 風信は走ったゆえ、無事学校についた。


「はあはあ……はあはあはあ……ついた……」


風信は靴を履き替え、教室に向かおうとしたところに……


あのくそ野郎どもに会ってしまう。


「はあはあ……もう少しだ……」


と、右腕に着けている腕時計をパッと見た。

授業は、あと3分後だった。


「やばい! 早く行かないと!」


「ん? やあ」


「あん? うわあ〜!! ね! 猫!!」


そこには全てを台無しにする奴らがいた。


「んん? どうした?」


と、カバとウサギもやってくる。


「ああァァァァ〜〜!!! カバとウサギィィ!! なんでお前ら! てか、朝から何着てんだ!!」


すると、風信がそんなことをツッコミ入れている間に、1限の授業のチャイムがなった。


キンコンカンコーヒー! キンコンカンコーン!


今、風信の心が打ち砕かれた。バキバキっと音がなった。


「ああぁ! チャイムがなった! 結局かよ!」


「お前ら、何すんだよ!! 間に合いそうだったのに! てか! お前らも遅刻なんだぞ!」


「安心するがよい! 元々、遅刻狙いだ!」


猫は風信に向けてグッドした。


「安心できねええぇぇぇ!!」


「おーい、それくらいにして早く遅刻届け書くよ!」


カバは遅刻届けを書くように指摘した。


「わかったわ、風信くんも早く書きなさいね」


「お前らのせいだろ!!」


「じゃあね……」


「おい! ま……くそ!」


カバ、ウサギ、猫は颯爽さっそうと行ってしまった。


風信は、もう燃え尽きて灰のようにふぁさぁ〜っと消えていった。


今日1日、風信は死んだような魚のような眼をしていた。


ー 3笑 悪夢と悪夢と灰 ー 続く

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