第4話の補足

 強化装甲は来訪者ビジターによってもたらされた技術の1つで、ロボット工学を応用したものです。

 この世界では、ロボット工学が奇形的に発達していて、いわゆる巨大ロボット兵器が造られたりしていますが、あまりに予算が莫大にかかってしまうため、強化装甲が造られました(それでも高額だったので、武将分だけ)。

 その力は、馬並みに速く、10人くらいは1発でたおしてしまうくらいで、またたくまに戦争の花形へなっていきました。





 ルッグと家臣については、こんな話が残っています。

 ある時ルッグは、旧知むかし友達しりあいにあって、こう訊きました。

「わたしもそれなりの地位になったので、そろそろ腹心的なものがほしい。だれか者はいないものか」

 友達はこう返します。

「わたしの師は、こんなことを言っていました

現代いまにおいてなすべき務めを知っているのは、才徳のある者だ。帝国にも深淵アビスに潜む竜や、鳳凰のひなのような、未来になにごとかなす者がいる』と。わたしは竜のほうを知ってるので、紹介しましょう」

 その者は、サコンという名前の猫で、帝都のはずれに庵を造って暮らしていました。

 なぜかというと、彼は母が亡くなってしまって、哀しくなって寡黙になり、古典を読んでばかりでいました。

 ルッグは

「あなたは、今の世をどう思います?」

「弱ければ、他に喰われてしまう、恐ろしい世ですにゃ」

「そうです、だからこそ、あなたのような方が、学問ばかりしてはなりません。その恐ろしい世の中を、わたしといっしょに少しでもよくしていきませんか?」

 サコンはなるほどと思い、ルッグに仕えるようになりました。




 タケゾウは、のちに天下随一の剣豪として、名を馳せますが、その当時は一兵士として西帝国軍に従軍していました。

 ここで武将を斬らなかったことが、タケゾウや武将、斬撃から武将を守った者の運命を変えることになります。

 そんなこととは知らず、タケゾウは混乱した戦場に戻るべく駆け出します。




 井之原いのはらは帝国南端と南洋諸島の中間地帯を縄張テリトリーとしていた一族でした。




編者注:ふわりふわりぱーんという擬音は、不自然な書き方(直前に加筆した?)がなされていますが、筆者の意向により、そのまま収録しました。




 猫ヶ原の決戦の間、ワカツ討伐はどうなっていたかと言えば、ワカツ側の反撃に少数の部隊で立ち向かっていました。

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