第37話
Kr「何しているの?」
Tm「券売機の調子が悪いんだって」
Kr「券売機?この学校食券だった?」
Tm「ううん、今度から使うの。近くの学校のおさがりをもらって」
Kr「何でわざわざ・・・・」
Tm「時代はキャッシュレスだって校長先生が言ってた」
Kr「ならキャッシュレス決済の機械入れたら良いのに」
Tm「それだとお金かかるでしょってさ。この券売機ただで譲ってもらったらしいの。時代はSDGsだから使えるものは再利用するんだって」
Kr「券売機って紙使うけどそれは良いの?SDGsとか気にするならペーパーレスの方が良いんじゃない?」
Tm「私にそんなこと言われても・・・・。言うなら校長先生に直接言ってよ」
Kr「嫌よ面倒臭い」
Tm「校長先生に言うのは面倒で何故私に言うのは面倒じゃないのよ」
Kr「それは置いといてさ」
Tm「置いとかないでよ」
Kr「エコと節約を混同するのはちょっと違うんじゃないかしら。校長がやっていることって節約でしょう?」
Tm「人件費節約じゃなくて人手不足解消のために券売機でレジ担当の人減らすって言ってた」
Kr「人件費節約したいだけでしょうにそれ」
Tm「そうかも・・・・。でも人手不足なのは事実だし。一応時代には合わせていると思うよ。それにちゃんとキャッシュレスで食券買えるんだよこれ」
Kr「そう。それで良いのなら構わないけど。ところでそれいつになったら直るの?」
Tm「わからないよ。何がおかしいんだろう」
Kr「そものそもで何故あなたが直している訳?業者とかに頼みなさいよ」
Tm「修理代かかるから自分達で直そうって校長先生が」
Kr「やっぱり金のことしか考えていないじゃない」
Tm「そこでずっとグチグチ言っている暇があるなら手伝ってよ」
Kr「嫌よ面倒臭い」
Tm「・・・・。」
Kr「というかこんなの叩けば直るんじゃない?こうやって」バン!!
Tm「昔の時代じゃないんだからそんな方法で直る訳が・・・・」
※券売機が動き出す
Kr「あっ直った」
Tm「えぇ・・・・」
Kr「簡単じゃない。良かったわね」
Tm「いつの時代もこういうのは変わらないってことなのかな」
Kr「そうそう言われた通り手伝ってあげたんだから後で給料頂戴ね」
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