第3話 ゲーム

「みゆってゲーム上手いよね」


「まあ、家にいるときはゲームか漫画か音楽ぐらいしかしてないしね〜」


「うわ、凄いねそれ」


 今僕とみゆは僕の家でゲームをしている。

 今言った通りみゆはゲームがとても好きで、定期的に片方の家でやっているのだ。


「それに比べてゆうはあんまり上達しないね〜」


「あんまりこういう系が得意じゃないから。家にいるときは読書とか料理とかしかしてないし」


「家でやってる事逆だと思う」


「じゃあ料理とか掃除とか覚える?教えるよ?」


「それはちょっと……」


 どうしても料理はしたく無いらしい。


「前やった時爆発したもんね」


 どうやったらカレーを作ってる最中に爆発するんだろう。


「それは忘れてよ〜、それよりもゆうくん負けてるよ」


「ごめん、よそ見してた」


 会話が途切れて、居心地の良い沈黙が流れる。

 そんな中、ふと思った事を口に出した。


「お互いの家に集まるのは恋人っぽいけど、ゲームするのはなんか恋人っぽく無いよね」


「そうかな?」


「ゲーム以外もするんだったらいいんだけど……なにも無いじゃん」


「恋人っぽい事がしたいて事ー?」


「そんな感じかな」


 自分で言った事だけど、恋人っぽい事って何だろう。


「じゃあベットに……」


「それは飛び過ぎ」


 顔真っ赤になってまでいう事じゃ無いでしょ……まあ、そこが可愛い所なんだけど。


「じゃあこうしたらいいと思うよー」


 そう言って彼女は半歩分ほどこちらによってくる。肩と肩がぶつかりそうな距離だ。


「恋人っぽいは何か分からないけどー、私達はこれでいいと思うよー」


「……そうだね」


 そう言って僕も少し彼女の方へ寄った。

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