第2話

カウンターで、会計を済ませるラルミーイ・ミサミルさん。俺の身体を気遣ってくれた可愛い女子。金髪のロングヘアで少しだけカールしている。顔立ちもよく、優しい目つきで顔立ちが整っている。まるで物語に登場する、お姫様のようだ。

隣にいる俺に、目の前のカウンターに座るボサボサ頭の少し目つきが鋭い、60歳はとうにこえているであろう男性の医者が笑顔を浮かべ、こう言う。

「冒険はほどほどに、身体に気をつけるんだよ。ルーフィート君。そちらの彼女を不安にさせないでやってくれぇ、寝る間も惜しんで、君を看ていたのだからなぁ」

優しい声音の医者に頭をさげ、感謝を伝える俺。

「私のやるべきことをしたまでだよ。彼女に何かあったら、今度は君が見守るんだよ。それを忘れないのであれば、何も言うことはない」


俺と、ラルミーイさんは病院を出た。

すると騎士のような格好をした青年がお辞儀をしていた。

「ラルミーイ様。馬車にお乗りください」

「ええ、ありがとう。ツーエハ」

「ええっ、ラルミーイさん。もしかして、お姫様ですかっ」

「話は後でと言ったでしょう。驚いてないで、乗りなさい。ルーフ」

「あっ、はい。すみません、ラルミーイさん...ラルミーイ様」

「様はやめてください。ルーフは私と仲がいいのですから」

「すみま──」


ゴトゴトと、揺れる中。

「あなたとは、パーティーメンバーなの。私以外にもいるから」

「そうですか。あのー、ルミさんと呼んでもいいですか」

「もちろんです。ルーフ」

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