アムネシアの花
田中ソラ
プロローグ
「え? 人!?」
突然、彼女は現れた。
死にそうな顔。見るからに溺れている。
「ちょ、ちょ!」
「ごっほ」
私は懸命に処置した。
「おじいさん!」
孤児かもしれないと思い、孤児院のおじいさんにも声をかけた。
「だ、大丈夫かな……?」
とても、心配。
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