エゴ・エリスⅡ
PAULA0125
前置き
これは瀆神に非ず 篤信の祈りなり。
愛に憧れたさる娘が、
傾倒と幻想の末に見いだした
祈りの散文である。
故にこの書に法則は無く 拘束も無く
また侮辱を受けるに値しない。
ダビデの子よ あの魂たちを祝福し給え。
コラジンの娘を ベトサイダの乙女を。
ソドムの貴公子を ゴモラの乞食を。
我と
そして このノドの地に咲く
不毛の花々を祝福し給え。
その愛は必ずや御身の意に添うであろう。
エルサレムの娘達よ 嫁ぐ花婿を見るが良い。
夕闇に浮かぶ死者の如きその頬に口付けてみよ。
シオンの山の樵夫達 迎える花嫁を見るが良い。
泥濘に嵌り 蛆を蓄え
蝿を飼うその髪を 撫でてみるが良い。
正しき者どもよ その愛を今 謳うがよい。
過たざる者どもよ
美しさを語り 騙るが良い。
我らは等しく
墓しか美しくない花嫁は 一切の
墓すら美しくない花婿は 一切の虚飾を捨てよ。
我らは墓の如き愛を謳い 死の花の恋を謳おう。
今まさに
共に歌え
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