スクールカースト最底辺の俺がなぜか美少女達に好かれている

麝香いちご

プロローグ

俺は夢を見ていた──────。

それが悪夢だったのか、旗また幸せな夢だったのか、今となってはどうでもいいことだ。

だが、もし、あの時に戻れるのなら選択を誤ったのなら、俺は、やり直したい。

これは若しかすると正確には

俺は夢を見ている──────なのか?

分からない。

やはり、どうでもいいことだ。


「よし! 決めました! 私はあなたのお世話係になります!」

この一言だ。俺の人生が狂いだしたのは。

俺は、地方の公立高校に通う1年生。霧野俊きりのしゅんだ。そして、俺は、所謂『スクールカースト』で言うと最底辺に属する究極の陰キャだ。

なのに⋯⋯。何故だ? 頭が全く働かない。

だって、今話しかけてきたやつ、この学校に通う人なら知らない人はいないと思うが⋯⋯。一応、紹介しておく。

夏樹花恋なつきかれん。同じく1年生で、こっちはスクールカーストトップで、この高校では『女神様』と呼ばれており、男子たちの憧れである。


「⋯⋯? 霧野さん? どうなされましたか?ハッ! もしや、私に話しかけられたのがお気に触りましたか?」

「い、いや⋯⋯。なんで?」

「へ? それは⋯⋯」

と、ここで俺の脳は限界をむかえた。

我ながら情けない話だ。これだから陰キャはダメなんだ。女の子と話すだけで脳がショートしちまったよ⋯⋯。


これは不器用な恋の物語──────。

「スクールカースト最底辺の俺がなぜか美少女達に好かれている」

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