☆『風すらも後押しするというのか』ミヤシタ桜

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第1回気になるどープロジェクト応募作品


1 作品タイトル『風すらも後押しするというのか』

  作者名:ミヤシタ桜


2 作品のリンクはこちら↓

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054897756365


3 尾崎が作品を読んだ日: 


 2020年 7月 23日


4 メモ(感じたこと、作品内容など):


 まずこの作者さんは小説の数がすごいなあ……。恐れ入る。


① ではいつものように本作のタイトルから。


 気になるような気にならないような……。誰の目線から見ているのか、と内容を確認したくなるので、タイトルは成功かも! 陸上やボートの物語かなあと思った。


 でも作品のタグがちらっと目に入って「それはねえか……」と考え直した。


 ごちゃごちゃしているのが悪、という価値観でしょうか。作品のタグは『男主人公』とか『学生』とか、それくらいは付けた方が良いと思います。本当は10個ひねり出したほうが、読者に見つけてもらう可能性は上がります。


 1個だとぜんぜん検索に引っかからないので、初見読者がここに辿り着くのはむずかしいし、まっすぐ辿り着く人は、ちょっと小説を読もうという精神状態じゃない気がする。


 内容はまだ読んでませんが、ご一考あれ。


 で、キャッチコピー……やっぱそうか―という感じで、凄く興味はあるけど、とりあえずあらすじと本文を読んでからの判断になりそう。まあ、内容は気になるのでいいんじゃないかな。


 あらすじ。ダークネスな感じだけど、少し改善案。


 私も十代の頃とかは、人生に対して捨て鉢になったりして、暗い方に進んだこともあるので、このあらすじでも充分掴まれると言えば掴まれるんだけど。


 でももっと主人公の僕に対して共感を集めないと、なんか「浅いな、この主人公」という感情を抱かれそう。


 どうして県内のトップクラスの進学校に、無理して入学したのか。その動機は書いてあげた方が良い。


 ※明るい未来を信じて入学したわけだから、そう書けばいい。


 とりあえず3要素でいうと、掴める読者は掴めると思います。私は半々かな。それこそあらすじで動機が共感できるものだったら、その一押しで読む。


② では不謹慎ながらも、少しワクワクしながら第1話へ。


 プロローグからのスタートですね。あ、よく見たら全話完結済みになってますね。


 つまり9日後の結果はもう出ているということか。


 プロローグ。


 うーん、気にならないと言えば嘘になるので、ところどころの接続詞とか、細かい言葉の選択の見直しをしてほしいです。


引用

 『勉強を集中するため中2前半でやめた』


 の箇所で言えば、『勉強を』より『勉強に』でしょう。あと『大会にも行ってみたかった』より『大会にも出たかった』の方が自然。


 大会の会場に行くだけ、という感じに受け取れてしまう。「だったらいつでも行けるでしょ」という軽い突っ込みが入るので、『選手として出場する』ことを明確に指した方が、余計な茶々も入らないし、勉強に割り振ったというコントラストにも繋がるでしょう。


 というか、いちいち書かなくても作者さんなら見直しさえすれば自分で気づくと思うので(執筆量から勝手に判断)、そのへんに読者がひねくれた突っ込みを入れることを理解し、ちょっと念入りに見直してみると良いでしょう。


 特に第1話冒頭でのミスは、けっこう痛い。ある程度途中まで読んでもらって、引っ張る勢いがついてからのミスとは違いますからね(全体的にミスがない方がもちろん良いんですけど)。


 この企画では重箱の隅をつつくような文章の指摘はなるべく避け、掴みやストーリーに重点を置いているつもりですが、出足でつまずくと掴めないので、やっぱりそこは無視できませんでした。


 では気を取り直して──と思ったら、そこでプロローグが終わってしまいました。なるほど。いいですね。


 企画と関係なく、いち読者として第1話へ進みます。


  

 第1話。1日目、ということで。


 主人公が嫌がらせを受けている。


 私個人としては、小説内で『笑』や『ww』記述はあまり好ましくないと思っている。いや、もちろん表現は自由だし、最近はネットスラングが一般社会にすぐ輸入(というか)されるような時代なので、別にいいんじゃないかとも思うけど……。少なくとも、コンクールなどに応募する作品だったりすると、評価が下がるのは知っておいた方が良いと思う。


 どちらかというと自覚して使っているような感じも受けるのだけど、「笑笑」よりは、もっと表現豊かに『にやにやしながら』とかの方がムカつく印象を受けるけどなあ。作者さんはどう思うだろうか。


 勉強についていけない理由を考察するところで、『はたまた、全然違うのか。』という表現があるのだけど、ちょっと言葉足らずというか、伝わらない。


 何だろう。『そもそも持ち合わせている頭脳が全然違うのか』とか、そういうことを言いたいのだろうか。ちょっと考えてみてください。


 あと、母が『変動』はもちろんしないと思うから、『返事』なのかな。たぶん、そういうミスですよね。お母さんパチンコ台?


 しかしパチンコお母さん、本当に確率変動したかのような怒り方をしてくれる。いいね。掴まれました。殴りたいですね。


③ 結果、第2話(2日目)へ。1話の文量も少ないので、メモしながらでもさっと進みますね。


 あらら、第2話も短いな。第3話へ。


 第3話、ひとつの文章中に『相談』が並ぶので、どちらかを『話しを聞いてもらう』とかにしたらどうかな。


 あと文章のテンポを考えると気持ちはわからないでもないけど……主人公が先生に相談する際、少しでいいから〝ためらい〟を見せてほしい。他人にさらっと過激な内面を吐露できる子は、おそらくあんまりいないんじゃないかな。

 

 そんな堂々と『僕、○○したいんです』と言える人間はすごく強いというか。


 そんな子がいじめられるか、私にはちょっと疑問だから。


────────


 いやあ……そんなこんなで結局全部読みました。ずるいよ、こんなの。


 作品全体を通して、誤字などの見直しはしてほしいです。途中、主人公が学校に行かなければお母さんが3食抜きになる、という訳の分からないおしおきになっていました。お気をつけあれ。


 そして、確かに全部読んだのだけど、「これはすごい! 面白い!」と言えない自分がいます。


 悔しまぎれとか、そういうのではないんですよねぇ。デリケートな内容を扱うことに対するモラル的な話でもないんです。


 ぜひ他の読者にも読んでほしいので、ここで明かすことはしませんが。理由はストーリーのオチ的なもの。 


 主人公の行く末がどうなるのかは気になったけど、物語としては直線的で、起伏が乏しい。それにより、読後感が「うーん……」という感じ。


 喩えるなら、カッコよくて強いヒーローがそのままさらっと悪役を倒して勝利エンド、ちょっと良い決め台詞で締めた! という物語を見たような。


 いや、それもまた表現の自由だし、と思えば、私には何にも言えない。


 物議ですね。物議が出る作品は、良い作品と言えるかも。個人的には、嫌なことだらけだったら、何もかも捨てて単身で青森、秋田、岩手の3県のどれかに逃げればいいよ、とおもいます。


 青森は青森で嫌なこと、大変なことあるけど。農家さんは人手不足だし。夜なんて誰も歩いてないし。都会の毒が抜けること請け合いかなあ。


 まあ、秋田と並んで常に自殺率がトップ争いしてる県ですけど何か。


 それはさておき、採点に入りましょう。


5 この作品の続きが気になる度は……

 

 …


 ……


 …………


 【90%】です!


 確かに全部読んでしまったんだけど、「120%ドーン! みんなめっちゃ面白いから読んで読んで!」という感じではないですね。すみません。がっかりしたでしょうか。


 120%と、「人によってはおすすめ」の60%の間をとりました。


 ちょっと眉間にしわを寄せ、テンション低めにお勧めしたいと思います。


 あとの評価は、読者のみなさんにお任せします。無責任なようですが、それが一番でしょう。


6 読者のみなさまへ:


 →(テンション低めに)ぜひ読んでみてください。そして、感想いただけたらうれしいです。


 うん。マジで一読の価値あり、というか、一読してみてほしい。反応が知りたい。


 さくさく読めるので、30分くらい時間をとってみてもらえませんか。


 以上、最後まで目を通していただきありがとうございます……。

 気になった方は、ぜひこの作品のリンクをコピーして読んでみてください……。


https://kakuyomu.jp/works/1177354054897756365


 では、次の作品紹介をお楽しみに。


 なんか溜息まじりの尾崎ゆうじでした。

 

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