異世界(現代)に飛ばされた今日この頃
そ〜てぃ〜
第一話 異世界(現代)飛ばされた今日この頃
急だが俺は今、国王である実の父親に宮殿にてお呼び出しを受け向かっているところだ。自分が父さんに呼ばれるようなことをしたのかと考えながら宮殿の中を歩いている。昨日冷蔵庫にあった杏仁豆腐を食べたのがまずかったのだろうか……そんなことを考えている間に国王の間に到着していた。
「お呼びでしょうか。」
「お前に行ってもらいたい場所がある。」
父さんは少し申し訳なさそうな顔でそう言った。自分は若干の違和感を感じた。なぜならば父さんがこのような顔をしているのを初めて見たためである。西の帝国の視察などに私を行かせるときはもっとキリッとした顔で俺に言っていた。このようなことを考えていたため少し返事が遅れてしまった。
「どこでありましょうか?」
父さんは少し目を泳がせてから、
「パラレルワールドをお前は信じるか?」
と俺に聞いてきた。一瞬俺の思考は停止した。父さんは冗談でもこのようなことを言う人柄ではないはずだ。SF小説の読みすぎなのだろうか、それとも、もう歳なのか……
俺が色々と考え、困惑していると父さんが、どうなんだ?という感じで俺の目を見てきた。
「信じるか信じないかでいきますと、どちらか言うと私は信じております。というか、正直どちらでもいいです。」
困り果てて絞り出した答えがこれだ。急いで答えたせいか、少し口調がおかしくなってしまった。
「では、今日からお前はそこに行け。」
は?俺は耳を疑いもう一度聞いた。
「どこへでしょうか?」
「決まっている。パラレルワールドへだ。」
え?
は!?
まったく理解が出来ない。実現しているのかすら分からない世界へ俺は今から行かされるのか!?どうゆうことなのだ?
「存在は確認されている」
俺の心を見透かしたように父さんが言った。
「どうしてパラレルワールドが存在するとわかったのですか?」
「宮殿直属の魔法使いが見つけたようだが、私も話を聞いたが何を言っているのかさっぱり分からんかった。そこでだ。実際に行って体験してみようという話なのだ。」
「なぜ私なのでしょうか?」
別に他にもそのような所へ行ける人は沢山いるはずだ。俺が行きたくないという訳ではないが、なぜ俺なのかがすごく気になった。
「お前ももう18だ。ここまで国王になるために毎日毎日勉強ばかりしていて何も知らないだろ?だからだ。」
少し父さんが誇らしげに言った。なぜそこで誇るのだよと心の中でつっこんだのはここだけの話だ。だとしても、「旅に行ってこい!」というのはわかるもののいきなり異世界旅行に行かせる父親はどうかと思う。しかしながら俺は少し異世界というものに興味があった。
「わかりました。その話、私が引き受けましょう。」
「すまないな、夏彦。最初の旅が異世界旅行になってしまって。」
心を読まれているのではないのかと思いどきっとした。親子というのはここまで似るのだなと実感した。
「では、今から飛ばすぞ。」
「今からですか!?」
「もちろんそうだ。」
もっとこうなんか、色々あるんじゃないのか、もっとなんかあるのでは無いのか普通は。そんなことを考えていたら1人の魔法使いがあらわれた。
「頼む。」
「かしこまりました。国王様。」
「ちょっとお待ちを!あぁー!待ってーーーー!……………」
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