10話 お友達

「おはよう、律葉ちゃん。」

私が寝ぼけてたんじゃなかった。

本当に莉沙ちゃんがお迎えに来てた。


お友達と一緒に学校に行くなんて初めてで嬉しいはずなのに、昨日逃げるように帰っちゃったからどうしよう…。

「また1人で百面相してる。」

「…昨日はごめんなさい。私お友達なんていないから、距離感を間違えてしまったみたい。」


「え!?私、莉沙ちゃんのお友達じゃないの!?」


思わずすごく大きな声が出た。私の声が朝の住宅街にそれはそれは響き渡った。

それくらいにはショックだった。



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