あいすくーる番外編「もっと! あいすくーる!」

01♨

第1話 たまには苦いおしっこでもいかが?

 女子校生のころに時を戻そう。

 あのころの未咲は、というか生まれつき、おしっこが甘い。

 摂取した糖分がそのまま甘味となって、おしっこに出てしまうのだ。

 ところが決して糖尿などの病気というわけじゃない。そこがまた不思議。

 必要な栄養はしっかり摂れているらしいし、本人自身ぴんぴんしている。


 そんな未咲がある日、思いつきで玲香に苦いおしっこを飲ませようと考えた。

 その方法は簡単。苦い薬を飲む、ただそれだけ。

 むろん有害なそれではないし、ちゃんと健康にいいものなので安心してほしい。


 さっそく音がし始めた。とても気持ちよさそうなそれが。


 玲香ちゃんが(ここから未咲語り)きつく目を閉じて、わたしのおしっこを飲んでくれている。

 おいしそうな顔はしてないけど、たぶん心の中ではうれしいんだと思う。

 だって玲香ちゃん、わたしのおしっこだったらわりと躊躇なく飲んでくれるし。

 これが春泉ちゃんやロコちゃんとかだったらおそらくこうはいかない。

 きっと、わたしのおしっこが奇跡的に甘いおかげだ。

 それは、意図的におしっこを苦くしたいまでも同じこと。


 わたしのおしっこは、どう転んでも甘くなってしまうみたい。


 しゅぅぅぅ~~~っ……


 パンツで濾された新鮮なおしっこが、玲香ちゃんの口にダイレクトに流れ込む。

 なんとなくこうしたくなった。じかに飲ませるのは、なんだか恥ずかしくて。


 溺れまいと必死にごくごく喉を鳴らす玲香ちゃんがいとおしくてたまらない。

 わたしは玲香ちゃんに微笑んで、もっと飲んでいいよと軽く腰を押し付けた。


 そういえば、ここまで何回「おしっこ」って言ったっけ。

 多すぎてわかんなくなっちゃった。


 玲香「ぷはっ」

 未咲「おつかれさま~。えっへへ、どうだった、わたしのおしっこの味は?」

 玲香「いつも通りよ。ちょっと苦かったかなって思ったけど」

 未咲「おっ、そこに気づくとは、さすが長年わたしのおしっこ飲んでるだけ

    あって、味覚がわたしにチューニングされてることはあるみたいだね~」

 玲香「わざわざ音楽になぞらえなくてもいいのよ、ちょっと気持ち悪いから」

 未咲「ごめんごめん。

    で、感想なんだけど、もっと詳細に聞かせてもらってもいいかな?」

 玲香「そうね……あのころを思いだすわ」

 未咲「あのころって?」

 玲香「あのころはあのころよ。それ以上も以下もないわ」

 未咲「なんかあいまいだなぁ……飲ませ甲斐もなくなっちゃいそう……」


 冬の日々に溺れて、いつの間にかわたしたちは記憶をいくつも失っていた。


 玲香「んっ……」


 突如、玲香ちゃんが短い声をあげた。

 うつむきがちで、スカートのすそをきゅっとつまみながら。


 未咲「これは?!」


 直感で玲香ちゃんの異変の正体をつきとめた。

 ものすごくもじもじしている。わたしのおしっこ、そんなにやばかったかな?


 玲香「どうしようっ、もうだめ……おしっこ、でちゃう……!」


 あまりに突然のことで、わたしはどうすればいいかわからなくなった。

 それと同時に、幼いころのことをすこしだけ思いだした。


 ♦


 あれは、未咲が砂場でおしっこをしてしまったときのこと。


 みさき「じゃじゃーん!

     れいかちゃんみて! みさき、きいろいかわつくったの!」

 れいか「ちょっ、だめだよみさきちゃん! みんながあそべなくなるから!」

 みさき「だいじょーぶ! わたしのおしっこちゃーんとのめるもん!」

 れいか「そういうもんだいじゃなくて……んんっ」


 玲香ちゃんががに股になりながら、なんだかもじもじとつらそうにしている。

 かわいいぱんつが見えてうれしかったけど、もうひとつわかったことがある。


 みさき「れいかちゃん、もしかしておしっこしたいの?」


 そうとしか見えず、思わずそう言ってしまったのがあるいは間違いだったのかも。


 れいか「……!」


 きゅうにぶるぶるふるえだして、そのままいきおいよくおしっこした。


 みさき「れいかちゃん?!」


 あまりにいい音だったので、わたしもつられてぱんつにひとかけしてしまった。


 みさき「あぁっ、なんでぇ……」


 めだつくらいのおおきさになってしまったので、すごくはずかしくなった。


 みさき「(でも、れいかちゃんのおしっこ、すごくきもちよさそう……)」


 はずかしかったけど、わたしもがんばってぱんつにおしっこしようとした。


 みさき「(もうちょっと……れいかちゃんとおんなじになるために……)」


 びんかんなところをさすさすして、とろけそうになるわたしがそこにいた。


 みさき「(これ、すごい……れいかちゃんにもおしえてあげたいな……)」


 思えばこれが、わたしのはじめてのおもらしオナニーだったかもしれない。

 当時はこすることに必死で、まわりのことがよく見えていなかったような。


 そしてまもなく、わたしはぱんつのおしりのほうまでかんぺきに濡らした。


 みさき「(きもち、いい……れいかちゃん、なんでこっちむかないの?)」


 とにかく見てほしかった。だけどそれどころじゃなかったみたい。

 玲香ちゃんはずっといきおいを変えず、ぱんつを汚し続けていた。


 いうまでもなく、その砂場にはわたしたちの排泄物が混ざりあって大変だった。


 ♦


 玲香「やっ、やだっ、漏れる、漏れるっ、漏れちゃうぅっ、んんんっ……!」


 ぷしゅぃっ。玲香ちゃんでもめったにさせない、独特な音。

 何か特別な意味でも隠されていそうな、その甘美なそれに丹念に耳を傾ける。


 未咲「玲香ちゃん、もっと出してもいいんだよ……」


 聖母のような笑みを浮かべて、わたしはさらなる決壊を促す。


 玲香「いいわけ、ないでしょっ、ここ、きょうしつ、なのにぃっ……」


 なんとかクロッチの染みで踏ん張って、それ以上は出すまいとがんばっている。

 白くてやわらかいコットンに包まれて、玲香ちゃんのおまたもしあわせそうだ。


 未咲「ほら、れいかちゃん……我慢は、からだによくないんだよ……」

 玲香「やめなさ、未咲……んっ、ん~~~っ!(しゅぃっ、しゅぅぃっ……)

    はぁはぁ、だから言ったのに……ちょっと、出ちゃったじゃない……!」

 未咲「出ちゃったことを正直に言ってくれる玲香ちゃん、わたしは好きだよ?」

 玲香「そんなこと、どうでもいいのよ……トイレ、行かせなさいよねっ……」


 そうはいっても、もうこれは間に合わなさそうな雰囲気がじゃっかん漂ってる。

 かなりの量を出してしまったのが聞こえちゃったし、もう我慢はしなくていい。

 そしてそれを「ちょっと」って言っちゃうところが、また玲香ちゃんらしくて。


 未咲「だいじょうぶ、ここがトイレだから……玲香ちゃん専用の、ト・イ・レ」

 玲香「もうやめてぇ!」


 呼吸がはげしく乱れる。決壊の時はすぐそこだった。

 掴まれた腕をじたばたさせながら、玲香ちゃんがやさしく排泄をし始める。

 それはもう清流のように。しかしそれも一瞬のことで、勢いは徐々に増える。


 未咲「いまの玲香ちゃん、すっごくえっちだよ……」

 玲香「うぅ……」


 弱気になっているところも、おしっこを目一杯出すところも、全部かわいい。

 わたしは玲香ちゃんに抱擁とキスを惜しみなくプレゼントした。


 未咲「わたしもちょっとだけ、パンツにおしっこしちゃうから……」

 玲香「それでおあいこにするってつもりじゃないでしょうね……?!」


 そう言って、あのころみたいに、しかし少し大きめの染みを、パンツに出した。


 未咲「きもちい……あんっ♡ ちょっとイっちゃったかも……」

 玲香「あんたって、ほんとつくづくわたしの想像を軽く越えてくるわよね……」

 未咲「こういうことって、玲香ちゃんにはないの?」

 玲香「あるわけ……ないとも言いきれないわね……」

 未咲「何なに? どんなときにこうなっちゃうの?」

 玲香「……教えないっ」

 未咲「えー、教えてくれてもいいでしょー?」

 玲香「だめったらだめ」


 子どもみたいにすねる玲香ちゃんも、またかわいい。

 後ろに背負ってるギターまで、なんだかかわいく見えてしまう。


 玲香「学校来て早々こんなことになるなんて、思いもしなかったわ……」

 未咲「でも、気持ちよかったでしょ?」

 玲香「どうするのよこれ、他の三人が来る前に片付けなくちゃだめじゃない!」

 未咲「うーんまぁ、別にこのままでもわたしは別に構わないけどなぁ」

 玲香「きっつい冗談はいいから片付けるわよ、さっさとモップ持ってきて!」

 未咲「はいはーい♪」


 (おもに玲香ちゃんが)てんやわんやの朝だった。

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