eスポーツくらぶ
なかの
第1話 eスポーツ?
僕は小学六年生の高橋ただし、今年の春から親の仕事の都合で転校したんだ。
この新しい学校に馴染めるかどうが、不安とワクワクでいっぱいだ。
そんな中、教室に入りみんなの前で挨拶をした。
「というわけで、今日から転入した高橋ただし君だ。みんなも知っている通り、うちの学校は一人必ず一つクラブに入ってもらうことになっているから、みんなクラブのことを教えてあげてください」
担任の先生がみんなに僕を紹介してくれた後、この学校のルールを教えてくれた。
どうやらクラブに必ず入らなければならないらしい、たぶん一般的にはサッカーとか吹奏楽部とかそういうものがあるんだと思う。そうか、考えてなかった何に入ろうかな。
「はーい!」
クラスのみんなが、先生の呼びかけ対して、大きな声で返事する。
そしてみんなの目がキラキラしている。 新しい仲間を自分のクラブに誘おうとしてくれてるの・・・かな?
「はい、ではホームルームはおしまいです!ただしくんにいろいろ教えてあげてください!」
先生はそう言って、職員室に戻って行った。
すると、一気にみんなが僕のところに来てくれた。 教壇の近くにいる僕のところをみんなが囲んで一斉に話し出した
「サッカーやろうぜ!」
「いや、バスケだ!」 「時代は野球だ!メジャーリーガー目指そうぜ!」
男子がいろいろ誘ってくれる。確かにどれもおもしろそうだ。メジャーリーガーなれたらいいよね。でもなかなか今からはじめてそこまでいけるのだろうかとも思う。一通りみんなが自分の部活を教えてくれた。そして席につく。
「みんな元気ね」
となりの席の女の子が話かけてくれた。 彼女は元気な男子たちの様子を見て笑いながらそう言った。 「うれしいよ、みんな教えてくれて!」
僕は本音を言う。みんながいろいろ誘ってくれてうれしかった。何をやろうか本当に迷う、体を動かすのは苦手じゃないし、音楽なんかも楽しいと思う。
「これが、パンフレットよ。うちの学校のクラブが全部書いてあるわ!読んでみるといいわ!」
女の子は言う。このあたりが運動部で、このあたりが文化部で、と僕の机の上にパンフレットを広げて、彼女は教えてくれた。
「ありがとう、読んでみる!」
僕はそう言いながらパラパラとめくる。サッカー、バスケ、野球、どれもおもしろそうだ。文化部もある吹奏楽や書道部なんかもある。ぼくらは小学六年生、未来はいくらでもあるんだな、と感じた。
ある程度パラパラみた後、その子に話しかけてみる。
「君は何をやっているの?」
この学校の生徒は全員クラブにはいるルールになっている。 当然隣のこの子もクラブに入っていることになる。 元気な女の子だ、今女子にも人気なサッカーとかをやっているのだろろうか?と思って聞いてみた。
「eスポーツクラブよ!」
隣の女の子は元気に答える。 それは想像していない答えだった。 彼女は満面の笑みでこちらをみている。
「eスポーツ??」 僕は驚いて聞き返した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます