神の如く召喚された聖女は脚光を浴びたくない~あとは偽の聖女に任せ私は裏で糸を引きたい~
結城辰也
第1話 戦争を止めた日
こんな登場の仕方だなんて聴いてないよう。
私こと
いわゆる転移って奴だ。
でもまさか登場の仕方であんなことになるなんて。
今になって思っても嫌な登場の仕方だなって思う。
私は初めて神様を呪ったよ~。
ただ戦争を一回でも止めれたのは嬉しかったけど。
え? どうやって登場したのかって?
あはは。それはね。あんまり思い出したくもないけど言うと。
あれは二国がお互いの正義の為に領土争いをしていた頃。
私が登場する前に光の円柱が上から下へと出現しその後に神の如く召喚された。
眩い光の衣でも着ているのかと思えるほどの神々しさで私は宙にいた。
この時の私は非常に恥ずかしかったのを憶えている。
え? なにこれ? 恥ずかしいんですけど! みたいな感じだった。だけど――
ようやく地上に下り立てると思ったんだけどかなりの長い時間を過ごした。
まるで宙吊りにされっぱなしな状態だった。
余りにも暇だったから地上を見たら戦は止まっており脚光を浴びていた。
きゃぁ! やめて! 恥ずかしいから! 私は脚光を浴びたくないよぉ!
これは今でもトラウマだったりする。
ここからだ。私が聖女だの女神だのと言われるようになったのは。
神のお告げを持ってきたお使いの者だと両国が思ったようだ。
そこからだ、さっきまで戦争をしていた二国が争わなくなったのは。
これはとても光栄なことだけど私は断じて脚光を浴びたくない。
だって私は聖女になりたくてきた訳ではないのだから。
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