第26話 「7G」
第七ジェネレーションの時代が到来した。
今は2050年。(2+0+5+0=7)
遙か昔は、「ニーマルゴーマル危機」とやらで超高齢化社会や年金制度崩壊、AIの過度な発達等による人間らしく生きることの希薄、家や土地の価値の無意味化、地方集落の限界化が揶揄され様々な憶測が懸念されていたが、私は信じていた。
今は志智が溢れた時代…何もかもが志ひとつで仮想的に現実が手に入る。夢のような時代の到来である。
「ねえねえ。昨日新しく発売された履くだけでダイエットできるスニーカー買って来て」
「いいよ」
結婚したばかりの夫は、約束をし仕事に出る。
出ると言っても、家の玄関先に、自動運転店舗が欲しいと思った瞬間来るのだから完全オートメーションみたいなもの。
「はい、これ」
「ありがとう」
何気ない会話が、自然と愛を育くんでくれる。
「そういえば仕事行かなくていいの?」
「あ!」
あ と言う間に…。
これが今の時代…7G!
さっき物物交換した時、ぼくの命は七歳縮まった……。火葬されている自分が仮想的に見える。
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