魔王日誌
サンサントニー
入学
中学生の卒業式が無事終わり友達とこれからの事を話しながら歩いていると黒光りのリムジンが横付けで止まると執事姿の初老の男性が、後部座席のドアを開けると正装で若い男性が、執事の男性にありがとうと一言伝えてこちらに優雅に一歩一歩しっかりと歩いてきた。
「上坂光夜君は、いらっしゃるかな?」
と、声をかけてかけて来た。 緊張しながら、
「はい、俺が上坂光夜ですが?」
と答えると、若い男性は、
「急に申し訳無い。私は王界学園の理事長を務めているアルトリア・エリックという」
と柔らかい表情と声色で自己紹介をした。周りの外野は王界学園!と盛り上がっているが、何故そんな人が自分に何の用があるのかさっぱり分からなかった。 なんせ王界学園は魔法科高校の名門校なのだ。
しかし自分は(ノーメイジ)=魔力を持たない普通の一般人なのだ。 それが、(オーメイジ)=生まれながら魔力を身体に持っている人間とが存在する
この世界では、「ノーメイジ」は科学や医療の技術が高く、「オーメイジ」は魔術と方程式の技術が高い両者並ぶほど技術を持っている。 大昔「ノーメイジ」と「オーメイジ」が戦争した事があったらしいが、「レガリア」と呼ばれる王機と7人の賢王が戦争を終結させたらしいが… 大昔の事なので授業では習うが、真実かはさだかではない。
「もし、君が良いのであれば我が校に入学していただきたいのだが…?もちろん選ぶ権利は君にあるよ? もし入学してもらえるのなら、高優遇として迎え入れたいと思っているのだが?」
と、一気にまくしたてあげられ、何故、「ノーメイジ」である自分が、入学の推薦を受けられるのか気になり、どうしてか聞いてみた。
「それは、君達の祖父だった人が、「ノーメイジ」だったのに魔法界で色々な功績を残した事が、評価されて、孫の君に是非、我が校に入学して頂きたいという所が多いかな?」
そう言われ、親族達の間では変わり者だった祖父を思い出していた。親族達には煙たがられていたが、俺には優しかった。祖父は見たこともない鉱石だったり、原理のわからない物などたくさん珍しいものを見せては。俺の喜ぶ姿を微笑ましく見守ってくれていた。
「君は今1人暮らしだろう? 入学してくれれば、生徒には寮で生活してもらっている。だから、入学してくれれば生活は楽になる筈だ。」
今はアパートに1人暮らしで生活している。理由は7年前両親の乗った車に、大型ダンプが不注意で両親の乗った乗用車に正面衝突して、両親は共に即死だった。だから、ダンプの運転手には悪いがそこまで生活には苦労していないのだ。
まぁ、魔法が使える、使えないに関わらず名門校と言われると、気になってしまう。
エリックに入学する事を告げると、新しい玩具をみつけたように目をキラキラさせながら、嬉しそうに封筒を渡してきた。中身をだすと、入学式の日時と持ち物と王界学園のマップが入っていた。マップを見るだけでその校舎の大きさがわかる。とてつもない大きさだなと思いつつ、エリックに必要事項を聞いてその場は別れた
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