過去日記

第０話：溜まる

毎日起こる出来事は、

意識してなくても頭の隅に残って行く。

わかりやすく言うとPCのキャッシュ……

一時記録領域と言うのがあるが

人間も、その一時記憶をしている。

残っていても気づかない物ではあるけど

溜まりすぎると

PCも人間も、様々な不具合が発生する為

たまには、整理しなくてはならない。

PCなら、コマンド、クリック、いたって簡単に

整理したり消したりできるが

人間は、それが出来ない……

他人が勝手に操作できない

自分で触れない、操作できない領域……

これが少し面倒で

起きてる間、目や鼻、耳で何気なく拾った情報を

無意識で勝手に保存しているのに

気が付いたら、本当に思い出したい事がある時

容易に引き出せないほど、散らかってる事がある。

最悪、幻覚や幻聴と言う

溢れ出た記憶が、頭の中で零れる事も起こってしまう。

人間はそれを、防ぐために

１日の整理で”眠る”と言う行為を行います。

眠ると言うのには、肉体疲労、精神疲労の回復に

記憶の整理も、このタイミングで

行える便利な機能。

誰でも簡単に出来るはずの行動なのに

時に仕方なく、または自主的に

眠る作業をしない、出来ない場合があります。

仮眠など、短い睡眠をしても、それは一時凌ぎでしかなく

混ざった記憶は欠片となって

後に整理する時、まとめて夢に出る事があります。

夢の構成は不思議で、

いつ？、どこで？、誰が？、何を？、そして

何が起こった？

がランダムに構成されます。

「あー、こんな物もあったなぁ……」と

起きてから、懐かしむ事が出来ますが、

大抵の夢は数分後には、忘れてしまいます。

しかし、印象の強い夢は

新しい記憶で残り続けます……

「この前こんな夢見たよ、懐かしいよね

子供の頃、あったよね」

と笑顔になれる夢なら良いのですか……

溜まってた記憶の中には、

夢で見た時、疑問に思う夢が

現れる事もあります。

印象深く残っているのに、いくら記憶を探っても思い出せない

何のシーンの体験なのか、

それは、本当に記憶（思い出）なのか……

溜まっていた物の中の日記には、

あなたの過去の日記で、間違いないですか？