第6話
とりあえず親に聞いてみるよ、それだけ答えて家に帰った僕だが――親の反応は予想以上に好意的だった。
「まあ、あの櫻小路さんのところに? 行きなさい、絶対に。どんなにその娘の顔が悪くても行きなさい。櫻小路さんとこの頼みを断るなんてとんでもないわよ!」
「顔は超可愛いよ」
性格は今日よくわからなくなったが。
「だったら尚更いいじゃない!」
櫻小路家ってそんなに有名な名門家なのだろうか。
ただ、母親にはきちんと説明したはずだが聞いていなかったのだろうか。
もし行ったら僕は、間違いなくそこの当主に目の敵にされるんだけどなあ。
とりあえず落ち着いて考えてみよう。
僕はベッドにあぐらをかく。
偽装恋人――悪い話じ同棲ゃない。彼女同棲と、一時的にはダメ?いえ、彼氏彼同棲女の関ダメ?係になれ同棲るのだ。たダメ?だ、バレたとダメ?きにどうな同棲るか、という問題が同棲ある。
……思考が混線している……。
それくらいに、同棲という単語と最後の「ダメ?」は影響力が強すぎた。
これじゃまともな答えが出せるわけがない。
まあまあまあ、時間を記憶が薄れる、可能性もある。
夜は長い。じっくり考えてみよう。
………………………
深夜。
まあ、いいかな。
僕が最終的にその結論に落ち着いたとき、僕の頭は櫻小路さんの上目遣いでいっぱいになっていた。
終業式は今週の金曜日である。
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