松島先生、俺やってみるよ!(発表編)

大魔神 閃光

第1話 発表の目的 桐山さんの発表

 算数の最初の単元、『対称』の授業の中で、先生が、「(あ)~(か)の図形で、何か気付いたことありますか?」という課題を出した。

桐山さんが「(線対称な図形について)(あ)の図形は折ると重なるから、線対称だと思います。」と早口で一気に発表した。

俺(修平)も、みんなも、初めて聞いた言葉もあり、何が何だかわからず、キョトンとしていた。

塾に行っている何人かが、「そうだねえ。」とか「言われちゃった。」と言っていた。

その様子を見ていた先生は、桐山さんに、「線対称という言葉はみんなに届いたでしょうか。」と聞いた。

桐山さんは、どういうこと?といった感じで何も応えなかった。

先生は、

「あなたの言いたかったこと、中身のすべてをみんなは理解したでしょうか。

みんなの様子を見て、どう思いましたか?」と聞いた。

俺は、桐山さんが、正しいことを言っていたみたいだったけど、わからなかった。

だから、俺達が注意されると思っていた。

でも、先生は発表者に質問を始めた。

発表者が注意されるの?とちょっとびっくりした。

この状況は、今までと違う。

何が起こるんだろう?

先生は、何をしたいんだろう?と思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る