球界の孤児と養護施設
与方藤士朗
第1話 プロローグ 1 幻の球団 ~ 川崎ユニオンズ
注 この球団の物語はフィクションであり、実在した団体や選手および事実関係などとは、一切関係ありません。
かつてプロ野球・パシフィックリーグに3年間とちょっとだけ存在した、幻の球団「川崎ユニオンズ」。
集まってきたのは、引退前の大ベテランとまだ右も左もわからぬ野球好きの若者、そして、貧困農家から故郷の大政治家にして実業家の大先輩に見込まれて大学を出て間もない政治家志望の議員秘書・・・。
健闘むなしく、この球団は4年目を迎えた1957年春、キャンプ地の岡山県営球場で「解散」を告げられた。彼らは急ごしらえの横断幕をもって、記念撮影をした。
その記念写真の中には、球場の背後にあった養護施設(現在の児童養護施設)「よつ葉園」が映っているものがある。
球界の孤児と言われた最弱球団と、このときまだ実際に戦災孤児を収容していた養護施設。
この物語は、その二つが大きく交差した地点で紡がれたものである。
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