太ももの隙間から後ろが見えないんだがw

菜園すず

悪の華

1 悪の華

私自身が、地味で冴えない容姿でブサイクな部類だと、やっと自覚したのが中学校に入った辺りだった


顔が悪いならまだしも、性格まで顔同様、歪んで卑屈だった


貧乏で毎日貧相な暮らしだったし、名前も愛なんてかわいい名前だったから名前負けしていたし、友達もいなかったし、いつも独り

こんな自分がずっと大嫌いだった


この世には2つのグループしか存在しないと思うんだよね

負け組と勝ち組

私の人生は完璧に負け組だ


自分の運命を呪った

何をやっても上手くいかない


幸せになれる気がしない

かたや地元では名の知れた会社をしている家で、生まれつき社長令嬢という肩書きがあるお金持ちで美人で、さらには家族に愛され知識も教養もあり、恵まれた環境で育てられたからか、性格もいい


そのため中学の先生やクラスメート受けはよく、ちやほやされながら、甘やかされて生きてきた勝ち組な奴もいる


この世は不公平だ


私も彼女みたいに生まれ育っていたらどんなに今の人生と違っていただろう


きっと彼女みたいに恵まれた環境で育っていたら、今の卑屈に捻曲がった性格じゃなかったかもしれない

美人に生まれた女が、みんなに愛されている女が堪らなく憎い


そんな勝ち組の女、麻衣が私に話しかけて来たのは中学に入って少したってからだった


クラスでも美人で人気者でファンが多い麻衣が、何故かさえない私と気付いたら友達になっていた

私たちはほぼ毎日行動を共にしていた


楽しい


麻衣と一緒にいると私までクラスの人気者になれた

優越感に浸れた


だけどそれは直ぐに劣等感に変わった

それは必ず彼女と比べられること


いつもどこでも


プリクラを撮って可愛いと誉められるのは麻衣

一緒に歩いていて声をかけられるのも麻衣

素敵な彼がいるのも麻衣


麻衣


麻衣 


麻衣


好きだけど大嫌いになった


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