ニセモノ
夜人(らいと)
第1話 有名小説家・底辺ジャーナリスト
何もない白い部屋に格子付きの窓、吹き抜け風の天井から太陽光が差している。
その真ん中に深緑色のベッドが一つ。
そこに 彼女 はチョコンと座っている。
幼女のように見えるがシミなのかそばかすなのかわからない斑点が顔のところどころにあり、老婆のようにも見える。
年齢が全く読めない。
全体的に黒髪だがちらほらと白いものも混じっている。
白いワンピース風に着た大きめのトップスにに浅黄色のパンツが彼女のスタイル。
「初めまして。フリーのジャーナリストをしている永見レイです。今日は先生の生い立ちを本にしたくてお話を伺いに参りました。今日はよろしくお願いします」
私は握手しようとして手を差し出すが、「先生」は虚空を見つめてボーっとしている。
こんな調子で仕事ができるのか?と思うが……
それは 「テンサイのセンセー」 だからできることなのだろうか?
根気よく話を聞こう。
私はペンとメモ、PCとハンディカムカメラに三脚とボイスレコーダーを取り出して用意を始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます