紅に咲き誇る月と オツキミ抄

きのこシチュー

生を知らない、死の少年

【これは、とある探偵の昔話。】






「イノチってなんだろう?」





おとうさんと、おかあさんが、りこんした。



りゆうはなんだったろうか?



おもいだせないけど、りこんした。






おかあさんに、つれていかれた。



おねえちゃんは、おとうさんに、つれていかれた。



でも、おねえちゃんは、すぐにあいにきてくれた。




なんでだったかな?


おもいだせないや。






それで、だれかにいわれたんだ。




「イノチの意味が、簡単にわかる方法を教えよう」





だからぼくは。


イノチがなんなのか知りたかった僕は。








父を、






殺した。











「イノチというものは、果たして。」










「僕にも、存在しているのだろうか?」









吸血鬼の少年は、今も。


その答えを、探し続ける。

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