第百話 溜め込んでいたもの


 「大きいわねー……。アタシはヘレナよ、よろしくね♪」

 <サージュだ。よろしく頼む。そっちは?>

 「わわわわ私はルシエラよ! でかけりゃいいってもんじゃないわ!」

 「お姉ちゃん、よくわからないから……」


 ギルド部のメンバーで顔を合わせていなかったヘレナとルシエラもこれで顔合わせが終わり、サージュも大きくなれてご満悦だった。近くには丸太を椅子にしてベルナ先生とティグレ先生がこっちを見ていたりする。


 「それでプレゼントって?」

 

 俺が尋ねるとサージュは寝そべり、顔を俺達の前に持ってくる。小さくなればと思ったが、この大きさでないとダメらしい。


 <うむ。ティグレよ、手伝ってくれ>

 「え? 俺か? ……よっと、なんだ?」


 ティグレ先生が顔の近くまで来ると、サージュが口を開けて言う。


 <我の牙の先を人数分削ってくれ。それと背中の鱗を一枚ずつ剥がして渡してくれるか?>

 「おお、マジか……オッケー」

 「サージュ、痛くないのー……?」


 まさかの発言にノーラが心配するけど、サージュは目を細めて笑いながらノーラへ答えた。


 <痛くはない。ドラゴンの歯は結構生え変わるのだ。だから削ってもすぐ新しい歯が生えてくる。鱗も……そうだな、人間でいうと髪の毛を一本抜いたくらいの痛みだろうか?>


 サージュがそう言うと、ルシエールとノーラが顔を顰めていた。


 「うーん、それならあまり痛くないのかな? 髪の毛って自然と抜けるときもあるし……」

 「む、無理しないでねー」

 <ははは、大丈夫だノーラ、ルシエール。では頼むぞ>

 「おう」


 ティグレ先生が鮮やかな手つきで剣を使い、十三本の牙と鱗をはぎ取った。それでも重労働のようで、珍しくティグレ先生は肩で息をしていた。


 「はあ……はあ……こ、これでどうだ……!」

 「おつかれさまぁ。はい、お水よぉ」

 「おお、助かる……」

 

 ベルナ先生が労っている横で、俺達は目を輝かせて牙と鱗を手にする。陶器のような質感なんだけど、落としたくらいじゃ絶対割れそうにない牙と、これだけで盾になりそうな鱗だ。

 俺がまじまじと見ていると、リューゼが牙を掲げて叫びだす。


 「うおおおおお……かっけぇぇぇぇ……! い、いいのか!?」

 「【鑑定】……うん、これ……僕達が持つには価値が高すぎるみたいだ。僕じゃ鑑定できない。いつかこれを鑑定できるようになれば凄いってことか……」


 ヨグスも興奮気味にスキルを使って鑑定したようだ。ヨグスで無理なら俺もダメだろうなあ。でも、【超器用貧乏】で鑑定しまくればいけるかも?


 「これ、お守りにしたいわね♪ 鱗とか加工できないかしら?」

 「お父さんならそういう人に詳しいかもしれないから、今度聞いてみるね!」


 お、ルシエールのところの商会なら確かにつてがありそうだ。俺もこれで武器を作ってもらいたいな。そう思っている横で姉の方は汗を流しながら牙を握りしめてぽつりと呟く。


 「……私、何もしてないんだけど、いいのかしら……」

 「はは、こういう時は恐縮するんだなルシエラの姉ちゃん。友達に、だからいいんじゃねぇの? ありがとなサージュ!」

 <うむ。ジャックにはそれで魚を捌く包丁などいいかもしれんな>

 「勿体ねぇな!?」


 ジャックが半笑いで叫ぶと、ウルカがクーデリカとマキナを交えて話をする。


 「僕はダガーとお守りとかかな? 皇帝を退けたくらいだから、悪い霊にも強そう」

 「ウルカ君らしいかも。わたしは斧と胸当てがいいかな? 大きくなったら冒険者だし」

 「クーデリカの装備はミズキさんより良くなるから面白そうね!」


 マキナはガントレットを作ればかなり強くなりそうだなと思いつつ、俺は兄さんとノーラに近づく。


 「オラ、なんにしようかなー。デダイト君は?」

 「僕も武器かな? 先生が槍を使っていた時、いいなって思ったんだよね」

 「あ、いいかもー」

 「兄さんは後ろから指示しながら戦う感じだし、距離を取れるのはいいかも」

 「あ、ラース君ー。ラース君は何にするのー?」


 笑顔のノーラに袖を引かれ、俺は顎に手を当てて考える。


 「剣にしようかと思うんだけど、サージュって魔力も高いからロッドでもいいかなって。いい宝石を頭につけてさ」

 「あー、そうだねー。ラース君は凄い魔法使いだからいいかもー!」

 「凄くはないと思うけどね。俺の場合、努力が【器用貧乏】のおかげで伸びるし、小さいころにめちゃくちゃしただけだよ」

 「でもでも、お空を飛べたり姿を消したりできるからやっぱりすごいよー! ね?」

 「うん、ラースは凄いよ」


 兄さんが俺に笑いかけてくれるが、その笑顔が力ない感じに見えるのは俺が気を使いすぎているからだろうか。

 気がかりではあったけど、ギルド部のみんながいるのでおいそれとは聞けず、プレゼントの使い道を考えながらサージュの背に乗って遊んだり、ベルナ先生のお菓子を食べながらお喋りをする女の子達。

 男子達は打ち合いやスキルを使ったりと、俺達らしい一日を過ごした。サージュは再び小さくなり、女の子達を送ってあげた後は自宅へ帰っていく。


 そしてその夜――


 「ドラゴンの牙と鱗か……値段にしたらいったいいくらになるのか……」

 「ティグレ先生も言ってたよ、子供が持つにはちょっと大層なもんだって。だから外から来た人には見せないよう気を付けるようにするよ」

 

 俺がそう言うと、母さんが口を開く。


 「いいところに気づくわね、ラースは。確かに悪い大人だったら奪っていこうとするかもしれないし、先生たちみたいな信頼できる大人が居る前以外だと出さない方がいいかもしれないわね。デダイトはお兄ちゃんだし、気を付けてあげなさいよ」

 「……」

 「兄さん?」

 「あ、なに? ごめん、聞いてなかった。……えっと、ごちそうさま」

 「もういいのか? いつもはラースより早くおかわりをするのに珍しいな?」


 そそくさと立ち上がる兄さんに父さんが声をかけると、


 「うるさいな! 僕はもうお腹いっぱいなんだよ!」

 「あ、兄さん!」


 ガタンと椅子を倒し、激昂しながら食堂を出ていった。……兄さんがあんな声を出すのは初めてだ。ルツィアール国へ行った辺りから時折ぼうっとしていることがあったけど……。


 「俺もごちそうさま!」

 

 父さんと母さんの声が聞こえるより先に俺は食堂を出て兄さんを追う。廊下の向こうに走っていく兄さんを見つけ、声をかけようとしたけどそのまま庭へ出ていった。


 「どうしたってんだよ……!」


 俺はすぐに庭へと駆け出していく。

 暗い庭を注意して歩いていくと、外でお茶会をするためにある椅子に兄さんが座っていた。空を見上げて、今にも泣きそうな顔だ。


 ……ああ、この顔は見たことがあるな……と、自分の過去を思いながら、俺は兄さんに近づいた。


 「……兄さん」

 「……ラース」


 俺が声をかけると、泣きそうな顔で笑いながら俺の方を向く。声を出そうとした瞬間、兄さんが先に口を開く。


 「さっきはごめんよ。後で父さん達に謝っておくから、ラースは部屋に戻っていいよ」


 そう言ってそっぽを向く。だけど、はいそうですかと引き下がるつもりはない。俺は兄さんの前へ回り込んで聞く。


 「どうしたんだよ兄さん。この間から変だよ? ノーラのことをどう思うとか、あんなに怒った声をだしたのも初めてじゃないか。何があったんだ?」


 俺が兄さんの手を取ろうとして手を伸ばすと、その手を払われる。ずっと、小さかったころから仲の良かった兄さんがこんな行動を取ったのも初めてで、俺は困惑する。

 すると兄さんが、ぽつりぽつりと口を開く。


 「……ラースは……ラースは凄いんだ。分かっている。それは分かっているんだ……収穫祭の時もひとりで領主を奪還するためにひとりで戦って、ルツィアール国へ行ったときも、僕はティグレ先生を引っ張るのが精一杯で、ラースは危険を顧みず槍を掴んだ……ウルカ君を連れてくるという考えや、皇帝が体を乗っ取ろうとするくらい優れている」

 「……」


 俺は兄さんの独白を黙って聞く。

 これは多分、誰にも言えないこと。俺には聞かれたくない嫉妬。でも俺にしか言えない矛盾を抱えた想いなのだと。


 「……僕は何もできない。他の子より少し勉強が出来たりするけどラースには、弟には全然敵わない……だから、父さんも母さんもラースはラースはって言うし、ノーラも……ラースを好きになって求めている……そう思うんだ……」


 そこまで言ってから兄さんの目から涙が溢れてくる。その独白を聞いて同じだと思った。

 ……何が? もちろん、前世の俺と。

 

 兄さんは『弟には敵わない』とは言うが、恐らく違う。問題はそこじゃなくて、俺という人間が力を発揮し、認められることで弟が遠ざかっていくと感じているんだと思う。

 それと比較されることにストレスを感じているのだ。実際には誰も比較なんてしていないんだけど、さっきの父さん達が言ったよう『ラースは』という言葉に敏感になってしまっている。


 「……俺がもし凄かったとしても、兄さんは兄さんだ。兄さんにできることをやればいいじゃないか」


 しかし、俺の前世と違うことがある。それは両親が兄さんを下に見ず、見捨てていないことと……俺が兄さんを好きだってことだ。すると、兄さんが立ち上がり、俺の胸倉を掴んで叫ぶ。


 「それはそうさ! だけど、分かるかい? ラースはいろんな人から褒められたり、王都へ誘われたりしているんだ、僕はそれを指をくわえて見ているだけなんだ! 羨ましいと思っても手が届かない……ノーラもラースが大事だといつも言うし!」


 直後、俺の頬に痛みが走る。一瞬、何が起こったのか分からなかったけどどうやら殴られたらしい。


 「……いてて……初めて殴られたね……ノーラは兄さんの彼女だ、俺は応援しているんだよ? 自分に自信ををもって――」

 「人の気も知らないで……!」


 俺が諭そうとするも兄さんは殴りつけてくる。流石に俺も少しむっとしてしまい、兄さんを強く押しのける。


 「そんなの言ってくれなきゃわかんないよ! ノーラのことだって、女の子だと俺が知っていたらもしかしたら俺も好きになっていたかもしれない。けど、俺に言わなかったんじゃないか!」

 「ラースが鈍いのが悪いんだ!」

 「そんなこと言うならウジウジ悩まないで堂々とノーラを掴まえておけよ!」


 鈍い、と言われてカッとなり取っ組み合いの喧嘩になる。体力や腕力を鍛えている俺だけど、兄さんも年上というアドバンテージがあるので、いい勝負に。お互い息を荒げ、鼻血を出し、口の中が切れているなと頭の中で考える。オートプロテクションを使えばダメージは無くなるけど、そんなことはしない。兄さんの言いたいことを全部吐き出させてあげるのが弟である俺の役目だ……!


 「うわああああ!」

 「このぉぉぉぉぉ!」


 ガツンとお互いの拳が顎にヒットし、俺は頭がくらくらする。兄さんもそれは同じようで、俺達は同時に庭に倒れこむ。

 

 「はあ……はあ……」

 「くっ……痛ぅ……兄さん、気は済んだかい? ……俺が言うのは聞けないかもしれないけど……兄さんの気持ちは良く分かるよ。頑張ってもあまり評価されない、出来て当然……誰からも認めてもらえるような発言がない」

 「……ラース?」

 「でも、父さんも母さんも、もちろん俺も愛しているんだ。置いてけぼりになんてしない。俺には確かに力があるけど、兄さんにだって兄さんにしかできないことがあるはずなんだ。人と同じじゃないとダメ……俺と同じにならなくたって、きっといいんだ」

 「……」

 「それにノーラだって兄さんが好きだから一緒にいるんだよ? 何か勘違いしていそうだから今度聞いてみようよ」

 「……でも、僕は……」


 それでも兄さんはじわりと涙を浮かべて口を開こうとする。


 「いいんだって、今は俺が目立っているけど、大きくなったら兄さんの【カリスマ】がめちゃくちゃ役に立つことがあるかもしれないし。『俺が』とかじゃなくて『兄さんが』やりたいことや好きなことを自信をもってやるだけでいいと、俺は思うよ……」

 「ラース……」


 倒れたまま俺は兄さんの手を掴んでぐっと握る。

 

 「……俺は兄さんを見捨てないし、なにかあったら必ず助ける。だから、気になることがあったら話して欲しいよ」

 

 すると、兄さんは目をぱちぱちと瞬きさせてから笑いだした。


 「それ、ラースが言うのかい? 何の相談もなく領主奪還の騒動を起こしたのに? プッ……あはははは!」

 「……それは、もういいじゃないか……あれは俺が何とかしないといけないと思って……」

 「……うん、そう、だね。ラースも悩んでいたんだよな、きっと……力があるからできると思っちゃうけど、いいことばかりでもない、そういうことか……」


 掴んでいた手に力がこもる。


 「……ラースは強い。だからノーラはラースと一緒の方がいいんじゃ、守れるのはラースの方なんじゃないかって、そう思ったんだよ」

 「でも、兄さんはノーラが好きなんだろ?」

 「……うん」

 「だったらそれでいいじゃないか。俺は応援すると決めたんだから」

 「ありがとう、ラース。僕は、僕に合った何かを探してみるよ」

 

 それを聞いて俺はにこりと笑い、兄さんも笑う。そこへ――


 「いたー! 居ましたよ旦那様、奥様!」


 騒がしいニーナの声が聞こえてきた。俺達は上半身を起こすと、父さんと母さんとニーナがぎょっとしてかがみこんだ。


 「なに? 喧嘩でもしたの? ……珍しいわね、小さいころから喧嘩なんかしたことなかったのに……」

 

 母さんがそう言うと、手を取り合っている俺達に気づき、父さんが口元を緩ませてから言う。


 「何があったかは分からんし、多分言いにくいんだろけど、その顔を見ると……吹っ切れたみたいだな? たまには喧嘩するくらいがちょうどいい。俺に兄弟はいなかったから、お前達が羨ましいよ」

 「うん! ……父さんも母さん、兄さんと俺、どっちが好き?」

 「はあ? いきなり何よ。そんなのどっちも同じくらい好きに決まっているでしょ! ほら、薬を塗ってあげるから屋敷に戻るわよ。……って、ラースも重くなったわね」

 

 母さんに抱っこされて俺はもがくが、疲れてまったく抵抗できない。見れば兄さんも父さんに抱っこされて運ばれていた。


 「じ、自分で歩けるよ!」

 「最近忙しかったし、かまってやれなかったと思ってな。今度、休みの日はみんなで買いものにでも行くか!」

 「あ、いいわね。新しい服、欲しいかも」

 「いっぱいあるのに……」

 「そういうもんよ、ねえ、ニーナ?」

 「女の子はそうなんですよ、デダイト様。ノーラちゃんもこうなりますから!」

 「うえ、ノーラは今のまま大きくなって欲しいなあ……」


 そんなことを言う兄さんに俺達は笑う。

 解決に至るまではまだ遠いかもしれないけど、今よりもっと仲良くなれた気がする。兄さんに気を使って力を上げないってわけにはいかないから、俺も堂々として行こう。


 そんな想いを抱え、傷だらけのまま学院へ向かう。

 クラスに到着し、兄さんがいる内に俺はノーラに言う。


 「ノーラの彼氏で婚約者は兄さんだ。だから、ノーラは俺と手を繋いだりとか抱き着いてきたりとかはしない方がいいよ」

 「えー! オラ、デダイト君もラース君も大事なのにー!」

 「いや、それは嬉しいけど……」

 「だって、大事な人とは結婚するんでしょー? だから大きくなったらデダイト君とラース君と結婚するんだよねー」


 その瞬間、クラスが静まり返る。


 そして、マキナとヘレナが難しい顔をしながらてくてくと歩き、ノーラの肩に手を置いてから口を開く。


 「……あのね、ノーラちゃん。確かに大事な人と結婚するってのは間違ってないけどお――」

 「ノーラちゃんはデダイト君と結婚したらラース君と結婚できないんだよ……?」

 「え!?」


 ふたりにそう言われ、口に手を当てて驚くノーラ。どうやら、知らなかったようだ……


 「デダイト君は貴族だからノーラちゃんや、……例えばルシエラさんと結婚できるけど、女の子は男の子ひとりとしか結婚できないんだよ」

 「え、え? ほ、本当に……? だ、大事な人でも……?」


 コクリと頷く二人。するとノーラは顔を真っ赤にして頬に手を当てる。


 「あああ……そ、そうだったんだー!? オ、オラてっきり大事な人はみんな結婚するんだって思ってたー!?」

 「……はあ、まあノーラちゃんだし、仕方ない、かな……?」

 「こ、これから直していけばいいよね……」


 ルシエールが苦笑いでそう言うと、ノーラが俺達のところへきて拳を握りしめて言う。


 「ラース君、ごめんなさいなのー! ラース君も大事だけど、オラ、ずっと一緒にいてくれるデダイト君が大事だからデダイト君と結婚するー!」

 

 そう宣言し、一瞬ポカンとなる俺達。だけど、俺は笑いがこみあげてきて、兄さんの肩を叩く。


 「ほら、兄さんの勘違いだったじゃないか! ノーラはちゃんと兄さんを見ているよ!」

 「あ、ああ、そうだね……ありがとうノーラ」

 「良かったね、兄さん」

 「うん……あ、でも、ルシエラは勘弁してほしいかな……」

 「なんでよー!?」


 ルシエールのところにいたルシエラが叫んでいた。


 これで兄さんも少しは安心、かな? 

 

 こうして、俺と兄さんのわだかまりと喧嘩は幕を閉じたのだった。 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る