54字小説

馬瀬暗紅

第1弾 

「今日何度目だよ」靴に付いたガム。引きはがした頃には、噛んでいたガムの味がなくなっていたので前に吐き捨てた。


地下からの怨嗟の声がうるさくなり我慢の限界が来たので転居を考えた。次の町では何人れて何人成仏するだろうか。


街中で仲睦まじく歩く少年少女を見かけたので「リア充爆発しろ」と呟いたところ本当に爆発した。これだから紛争は。


狂った女を見ることが好きだ。狂っている程に美しいと常々考えている。そんな私は今日も寝食を忘れて鏡を見続ける。


六発中の一発。六回も試行させられれば必ず当たりが出てくる。一回目の試行。引き金を引く。弾は出ない。あと五回。


スフィンクスの問。答えは簡単。激務な僕の一日のコーヒー摂取量。朝に四本、昼二本、深夜に三本。勿論ブラックだ。

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