1を読みたい人は、頭を空っぽにしてお読みください。

「というわけで呼んでみたよ! ターボばあちゃん!」


 私がスマホで呼び出したのは、巷で話題のターボばあちゃん。

 世の中にはいろんなおばあちゃんがいるけれど、最近のターボばあちゃんのトレンドは『高速道路で煽り運転をする車を追い越して逆に煽る』こと! 無論ばあちゃんは無傷!

 最近は新型ウイルスで高速道路を通る車がめっきり減って、ちょっと寂しいみたい! おまけに東京オリンピックが中止になったからむしゃくしゃして『一人聖火マラソン』をやっているらしいよ! 怪異だから新型ウイルスにかかる心配もないし!


「さあターボばあちゃん、君に決めたー!」


 あなたのその脚力でダッシュするサンダルを捕まえて!


 ところがその時、奇声を上げながら何者かが空から舞い降りてきた!


 そう、ジャンピングばばあだ!


 ジャンピングばばあがあらわれた!

 ジャンピングばばあは やるきまんまんだ!


 ターボばあちゃんはどうする?

 FIGHT!

 にげる

 サンダルをつかう

 カイイ


 ターボばあちゃんは勝手にジャンピングばばあと勝負を始めた!


 ターボばあちゃんは走った。ジャンピングばばあは飛んだ。

 ばっちゃんの名前にかけて、怪異たちは逃げ惑うサンダルを捕まえようとする!


 その時だった!!!

 突如夕空にガラスを割ったような裂け目が現れる!


 これはッ……!


UウルトラBババアだッ……!」


 ウルトラばばあ。

 それは、この世界とは違う異次元に住まうばばあ。

 そして、数多の怪異ばばあの頂点でもある!


 雌雄を決する、いや、真の最強ババアを決する戦いが始まったことで、ウルトラばばあのハートに火がついたのだ!

 先程まで争っていたターボばあちゃんとジャンピングばばあが、二人揃ってウルトラばばあに警戒する……。

 こうして、ばばあの三つ巴の戦いが始まったッ……!





 歴史的対決。

 それを見ていたお向かいの男の子が一言。


「な に こ れ」


 目が死んでいた。


 

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