本編より面白くて、読みやすい!短編集!

おしゃもじ

村長サイド

悲恋! 王女ゼキと村長

 本編で死に別れたみたいに、なってますげど、ご存命でもゼキと村長が結ばれるのは難しかったかもしれません。


 表面的には帝国と王国は友好関係にありましたが、水面下では緊張状態が増していました。そこへ、村長の王位の話まで出てきてしまい……。


 村長は、余裕でゼキを優先させるつもりでした。ていうか、ちょっと急に王位とか言われてもピンとこなかった。


 ゼキはそんな村長の心情が分かってしまっており、軽く言ってのけてしまうことに、逆に苛立ち、ゼキが村長より帝国を選びます。

 なんせ帝国の暴走を止められるのは自分しかいない。そんなこんなで、二人は仲違い。


 しかし、ゼキが病気で先が長くないことを、ゼキ自身がいち早く気付きます。


 村長に会いたい思いは、もちろん強くなるばかりだけども、死にゆく自分が村長と会うことが村長のためにならないこと、そして自分が都合がよいことを考えていると思い、ぐっとこらえ一人ですべてを抱え込みます。


 でも、それに気付かない、側近のアンではないのです!ペット(村長をお世話する精霊の名前)に頼み、ゼキと村長を引き合わせてくれます。 


 病状が悪化し、ゼキが痩せてしまった時は、元気だった頃のように、ペットとアンがメイクして、オシャレして着飾ってくれます。

 人を引っ張って行く男勝りなゼキも、村長には一番綺麗な自分を見てほしかったから。


 デートの中庭への招待状は雑草の、ねこじゃらしです。子供の頃、村長がその辺で摘んで適当にプレゼントしてくれた雑草だけど、綺麗な花よりも、ずっと大切な思い出の植物です。


 無事、ゼキと村長は最後は恋人に戻ることができました。


 アンは、ゼキとペットとメイクしたり、オシャレしたりする日々が、 

 そして、村長と会って本当に嬉しそうにし、最後はとても楽しい日々をゼキが過ごしたことが、

 懐かしいのか、嬉しいのか、悲しいのか分からなくて、村長のことを本編で「あの者」と呼んでいます。





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